とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

Priceless(プライスレス)

 CLを見ていたら、ピッチ横の電光看板に「Priceless」と映し出された。そして「MasterCard」の文字に変わる。何だ、クレジットカードのCMか。でも「Priceless」ってどういう意味だ。「無料」、「タダ」という意味ではないのか? CMでも商品を渡した後の笑顔が「プライスレス」ってやっているじゃん。と思ったが、それとサッカーと何の関係がある。まさかタダ(無料)の観戦チケットを配布しているわけじゃないよね。

 それで調べてみた。ら、なんと「Priceless」は「値段がつけられないほど貴重」という意味だった。うーん、わからないではないけれど、それじゃ「MasterCard」を使ったからと言って「Priceless」なわけじゃない。というか、プライスがついているから「MasterCard」を使っているわけで、「値段がつけられないほど貴重」なものには「MasterCard」は不要だよね。それなら今、三井住友カードがキャンペーンしている「タダチャン!」の方が本当にタダになる(可能性がある)。でも「Priceless」とは言わない。だって「Priceless」はタダという意味ではないから。

 うーん、勉強になった。というより、改めて自分の英語力の低さを実感した。「Priceless」は「Priceがないからタダ」と考えてしまうのは典型的な理系脳。これだから英語は中学生の頃からできなかった。考えてはいけない。覚えろ。それができないから今がある。だから英語は嫌いだ。

プレミアリーグ第34節 リバプール対チェルシー

 リバプールは首位とはいうもののマンCの方が1試合消化が少ない。今節は先に試合をしたマンCが勝利してゲーム前の時点で首位が入れ替わっている。29年ぶりの優勝に向けて、もう1試合も負けられない状況だ。CLが中3日の木曜日に控える中、リバプールはほぼベストメンバー。中盤はファビーニョをアンカーに右IHヘンダーソン、左IHケイタが先発した。対するチェルシーも同じ4-3-3の布陣。中盤はジョルジーニョをアンカーに右IHカンテ、左IHロフタス・チーク。FWはイグアイン、ジルーをベンチに置いて、アザールがCFで先発。ウィリアンが左FWに入り、右FWは18歳のハドソン・オドイが先発した。

 序盤からお互い激しいプレスの応酬。6分、左IHケイタから左に流して、左FWマネのクロスに右FWサラーがボレーシュート。次第にリバプールが主導権を握っていく。17分には右SBアレクサンダー・アーノルドのサイドチェンジから左IHケイタがミドルシュートを放つ。チェルシーも20分、左FWウィリアンのスルーパスにCFアザールが抜け出してシュートを放つが、GKアリソンがキャッチした。

 その後もリバプールがパスをつないで攻め込み、チェルシーはカンターを狙う展開が続く。26分、CHファビーニョのフィードを右FWサラーが落として、右IHヘンダーソンミドルシュートを放つ。チェルシーも30分、CBダビド・ルイスの縦パスを受けた左FWウィリアンがドリブルで抜け出し、ミドルシュートを放つ。リバプールは38分、CBダビド・ルイスから左IHロフタス・チークへのパスにCBマティプがプレスをかけて奪うと、右IHヘンダーソンを経由してCHファビーニョが縦パス。CFフィルミーノが右に流して、右FWサラーのクロスに左FWマネがシュート。流れるようなカウンターとパスワークだったが、マネのシュートはポスト右に外れた。

 チェルシーは40分、CBリュディガーが足を痛め、クリステンセンに交代する。序盤からよく攻めたリバプールだったが、前半はゴールなし。このままドローで終わればリーグ優勝にイエローカードが灯る。やや不安に思ったが、後半もリバプールが積極的に攻めていく。

 そして6分、CBマティプの縦パスを受けた右FWサラーがCFフィルミーノへパス。ワンタッチで縦に出したパスにサラーが走り込むと、落としを右IHヘンダーソンが受けて前に進む。クロスに左FWマネがヘディングシュート。ついにリバプールが先制点を挙げた。右サイドで作り、ファーサイドでマネがフリーになっていた。さらに8分、右FWサラーがカットインから見事なミドルシュートをゴールに叩き込み、あっという間に2-0とリードする。

 チェルシーは11分、ハドソン・オドイを下げてCFイグアインを投入。アザールを左FW、ウィリアンを右FWに回す。12分、リバプールは右SBアレクサンダー・アーノルドのパスからCFフィルミーノがミドルシュートを放つが、これはわずかにポストの左。チェルシーも必死に攻める。14分、CKのクリアを左SBエメルソンが最後方からフィード。左FWアザールがうまくラインを抜け出すが、シュートはポストに嫌われる。15分にはCFイグアインから右に展開。右FWウィリアンのクロスに左FWアザールがシュート。しかしこれもGKアリソンがファインセーブ。ゴールが遠い。

 リバプールは21分、ケイタに代えてワイナルドゥム。32分にはヘンダーソンに代えてミルナーを投入。中盤から守備を固める。チェルシーも30分、左IHロフタス・チームに代えてバークリーを投入するが、リバプールの守備を崩せない。逆にリバプールは35分、CFフィルミーノ。44分には左FWマネが仕掛けてシュートを放つ。そして45分には右FWサラーに代えてシャキリを投入。最後まで守り切って完勝。2-0で勝利した。

 これで再び首位を取り戻した。とは言え、依然負けられない状況は変わらない。残り4試合。すべて勝利して、マンCの取りこぼしを待つしかない。一方のチェルシーは痛い足踏み。アーセナルが勝利して5位に落ちてしまった。しかもアーセナルの方が1ゲーム消化が少ない。6位マンUは勝ち点差2ながら1試合ゲームが少ない。4位確保は厳しいか? それでも何とか5位を確保すれば、今季CLの結果次第で来季CLの出場権が転がり込む可能性もある。その意味では第36節マンU戦は重要なゲームになるかもしれない。依然プレミアリーグは目の離せないゲームが続く。

「上中のしだれ桃」は桃源郷の風景

 先週の水曜日、朝に私用があったため仕事を休み、用が済んだ後に、豊田市旭地区「上中のしだれ桃」を見に行った。その日は最初、薄墨桜を見に行く予定だったが、あいにくの雨。後日のニュースによれば、雪も降っていたようなので、行かなくて正解だったが、代わりに近場で桜と考え、東谷山フルールパークや定光寺を回り、車中から桜を鑑賞。でも降りて見るには雨も降っていて、誰もいない。五条川沿いにクルマを走らせて桜見物も考えたが、ここまで観てきた桜と代わり映えがしないだろう。そこで、前日のTVで見出しだけ見て、当日の朝には新聞にも載っていた「上中のしだれ桃」に行ってみることにする。カーナビをセットすると、所要時間は50分程度。意外に近い。

 途中、笠原のモザイクタイルミュージアムを眺め、県道19号から豊田市小原地区に入る。案内に従って、狭い道を抜けていくとようやく「上中のしだれ桃」臨時駐車場に着いた。まだ小雨が降っていて、止めているクルマも少ない。協力金1000円を払い、傘を差し、案内の地図をもらって歩いていく。駐車場から道路へ上がる坂道。さらに「しだれ桃」の集落に向かう道も登り坂。足の弱い妻はそこで既に退散しそうな感じだったが、道沿いの黄色いレンギョウの花に励まされつつ、何とかがんばる。

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 小さな尾根を一つ越えると、谷筋に田畑が広がり、奥に数軒の民家が見える。両側の斜面に桃らしき植物が植えてあるが、まだ若く、パラパラという感じ。見所はもう一つ先。「見どころ①250m」という案内板を見付けて、もう一つ尾根を回ると、今度は左手の谷筋に集落と畑、右手に畑が広がる。斜面にはピンクと白の桃の木と黄色いレンギョウ、足下には水仙や大根の花も咲いている。

 突き出た尾根上の民家で五平餅などを売っていたが、後回しにして次の「見どころ②150m」へ向かう。するとそこが素晴らしい。右肩下がりの斜面に奥の民家へつながる道路が走り、その左右にピンクと白の桃が咲き誇る。さらにレンギョウ水仙。真っ赤なツバキの下には花びらの絨毯。白いしだれ桃の向こうには山なみがきれい。あれは段戸山あたりかな。民家としだれ桃の構図も美しい。まるで桃源郷だ。ちょうど写真を趣味とするグループが思い思いにレンズを向けていた。

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 ひとしきり楽しむと、あとは帰り道。さっきあった民家の車庫で開かれた店に寄って五平餅とコーヒーを買って、ベンチで一休み。ちなみに駐車場でもらった領収書に付いていた100円割引券を利用。雨も小降りになって明るくなってきた。この民家は庭も公開しており、チューリップやパンジーなどが咲き乱れていた。手作りのこんにゃくと地元でとれた野菜もあって、妻が喜んで買ってしまう。でも、その日に湯がいて食べたこんにゃくはすごくおいしかったし、一緒に買った菜っ葉もおひたしにして食べた。

 帰りはいつも行きよりも楽。名残惜しみつつ歩くとあっという間に駐車場に着いてしまう。帰りは自宅をナビでセットすると、行きとは違って広い道を案内する。国道419号を走って瑞浪に抜け、国道363号を土岐から県道13号で多治見に入る。ようやく行きと同じ道に出た。多治見のオリベストリートにある「そば処井ざわ」で遅い昼食を食べて家に帰った。たった半日の日帰り旅行だけど、短いだけにいっそう鮮やかに一瞬の思い出として残っている。桃源郷とはまさにこんな記憶と風景の世界なのかもしれない。