とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

やっぱりアルゼンチンは悲惨だわ

 9月5日のワールドカップ南米予選、ブラジルvsアルゼンチンの第2戦、アルゼンチン・ホームでのゲームを見た。この時ブラジルは首位でこのゲームに勝てば予選通過決定、アルゼンチンはこの時点で4位。このゲームに負ければ、いよいよ予選通過が危うくなるという状況。
 ホームの声援を受けて、序盤からアルゼンチンが激しいプレスをかけてボールを回し主導権を握る。1分、マキシ・ロドリゲスのクロスにテヴェスが飛び込む。12分にはサネッティからのパスをメッシがシュート。しかしブラジルは守勢に回りつつも、裏を取らせない深めの守備陣形で余裕の応対。メッシが盛んにドリブルで崩そうとするが、どこかお釈迦様の手のひらで暴れる孫悟空のよう。アルゼンチンはベロンが中心となって組み立てているが、リケルメのような一体感や信頼感はなく、テヴェスにしろメッシにしろ、勝手に攻撃し、跳ね返されたらまたやりなおすという連携も戦術も見られない戦い振り。
 そうこうするうちに24分、エラーノのFKにゴール前で全くのフリーになったルイゾンがヘッドでゴールを叩き込む。FKに対しても守備の約束事が全くできていない印象。
 33分には同じくエラーノのFKからカカがつなぎ、ジウベウト・シルバ(マイコン?)がシュート。跳ね返りをルイス・ファビアーノが難なくゴールに叩き込む。一方のアルゼンチンは、38分マキシ・ロドリゲス、45分ダトロとシュートをするも、一向に点が入る気配がない。
 後半に入り、アルゼンチンはマキシ・ロドリゲスに代えてアグエロを投入。メッシを中心にテヴェス、アグエロともどもさらに攻め込むが、ブラジルの守備は固く、シュートを打ってもことごとくブロックされる。このままゲームを殺して終了かと思われた20分、ブラジルの守備が中盤でルーズになり、ダトロがフリーからミドルシュートを放ち、ゴールを決める。
 しかしこれでアルゼンチンが攻勢に出ると思いきや、ショートカウンターからカカがきれいなスルーパスルイス・ファビアーノがDFを抜き去り、迫るGKを嘲笑うループシュートであっさりと突き放してしまう。それにしてもCBのオタメンティ、遅い。
 その後、テヴェスをミリートに代え、28分にはアグエロとのパス交換からメッシがパス、ミリートがシュートを放つもGKがブロック。42分、CKからの折り返しをミリート。さらに46分にはメッシのFKにエインセがヘッドで合わせるも、ゴールならず。30分以降はアルゼンチンも必死の猛攻を見せたが、PA内は完全にブロックされ、そのまま終了。ブラジルの予選通過が決まった。
 TV中継でも言っていたが、アルゼンチンは180cm以上が二人だけに対して、ブラジルは平均で182cm。大人と子どもという印象。アルゼンチンですらこんな状況だから、これが日本だったらもっとひどい惨状になっていたかも。いや、でもアルゼンチンの連携のなさはひどい。特に守備はマスケラーノが一人でがんばっていたが、そこを抜かれたら、もしくはセットプレーに対してはほとんど無抵抗状態。まだある程度の形と連携があるだけ日本の方がましかも。ワールドカップ本番前にアルゼンチンと親善試合という話もあるが、何かの役に立つのだろうか。それよりももっと身体が強く連携の取れたチームとやった方が・・・。いや、それほどアルゼンチンは悲惨だった。