とんま天狗は雲の上

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電気自動車ってホントに省エネなの?

 エコカー減税エコカー補助金が始まって、ハイブリッドカーの売れ行きが絶好調だ。今まで熱として放出されてきた余分なエネルギーを蓄電し、走行時に利用するというのだから、これは確かに省エネだろう。
 片や、最近話題になっている電気自動車はどうなのだろう。
 自動車を駆動させるエネルギーとして燃料を背負い込み、自動車内部でエネルギーに転換する従来のガソリン車。エネルギー転換された電気を補給し使用する電気自動車。エネルギー転換効率を高め、廃棄エネルギーの再利用を行うハイブリッドカー。という理解でいいだろうか。ただし電気エネルギーは発電の過程でかなりのエネルギーロスを抱え、また蓄電による損失もゼロではない。また発電時のCO2排出量もバカにならない。
 確かに電気自動車は、排ガスを発生させない、騒音もない(ことが問題)という利点はあるが、走行距離当たりのCO2排出量はガソリン車やハイブリッド車よりも環境にやさしいと言えるのだろうか。
 前からそういう疑問を持っていたが、HPをググっていたら、以下のような記事を見つけた。
「CNET Japan:電気自動車は本当に環境に優しいのか--ドイツの研究から明らかになった課題」
 記事によれば、石炭発電による電気自動車の1km当たりCO2排出量は200gで、ガソリン車の場合は160gだという。意外に差が小さい印象だが、電気自動車の場合は使用状況や蓄電・発電方法にも大きく左右されるような気がする。また、給電施設の整備など、これから整備しなければならないインフラ投資もバカにならないはず。もちろん電力会社にとっても電力使用量の増加はうれしいし、原子力発電所整備にもはずみがつく。
 電気自動車の普及というのは、案外こうした産業界の思惑の中で進められている戦略なのかもしれない。