とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

より絶不調なのはどちらだ? リバプールですか!

 今シーズン絶不調のリバプール。対するアーセナルファンペルシー、ベントナーの離脱でCFがいなくなってから、敗戦が目立つ。
 久しぶりにF.トーレスが復帰したリバプールが立ち上がりから積極的に攻めていくが、アーセナルも組織立った守備で対応する。12分にはショートカウンターからトーレスがジェラードとのパス交換により2対1の場面を作るが、アルムニアにはじき返される。13分にはトーレスからのパスにジェラードが走り込み、ギャラスが身体を入れて防いだ。リバプールが個人の能力と少数のコンビネーションによる「剛のサッカー」なのに対して、アーセナルは早いプレスと要所での読みと技術に優れた巧みな守備で「柔のサッカー」を展開した。
 しかし、アーセナルも攻撃面ではほとんどチャンスらしいチャンスが作れない。CF不在の影響が大きい。面白みもないままゲームは進み、前半41分、中盤遠い位置からのFKをF.アウレリオが蹴ると、飛び出したアルムニアがパンチング。そのボールがカイトの前に落ち、見事にゴールを突き刺した。リバプールが得点するならこれしかないというような個人の能力を前面に出した得点シーンだった。
 前半のうち、ベンチでいらいらしたシーンが目立ったベンゲル監督だったが、後半に入るとアーセナルが積極的に攻撃を行う。ナスリとウォルコットが左右を入れ替わり、流動的に動くことでリバプールの守備の混乱を狙う。こうした中、3分にセスクがDFの股を抜くシュートを放つと、5分には中盤でアルシャビンがセスクにパス、ナスリのクロスに走り込んだウォルコットの前で、G.ジョンソンがオウンゴールを犯してしまう。
 8分、リバプールがドリブルでDFを数人抜いてシュートするも、GKがなんなくセーブ。個人技に頼るリバプールを象徴するシーン。そして13分、サーニャからのクロスをナスリ?が流し、アルシャビンがDFのわずかな隙を突いて鋭く足を振り抜き、勝ち越しゴールを決めた。
 その後は両者ともパッとしない展開で時間ばかりが過ぎ、私もウトウトしている間に中継が終わっていた。あれあれ。
 終盤に入り、リバプールマスケラーノに代えてアクイラーニを起用。またヌゴグの投入もあって少しはゲームが動くかと思ったが、ますます停滞するばかりで、ゲームとしては緊張感もなく面白みのない内容だった。どちらがより絶不調かを競うような展開の中、また一つ白星を積み上げることができたのは、アーセナルにとってラッキーだったかも。
 それにしても両チームには早く復調してもらわないと、プレミアの面白みが減少してもらう。特にリバプールにはそろそろ抜本的な対策が必要ではないだろうか。監督交代もいよいよ秒読みに入ってきたようだ。