とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

平板測量を思い出す

 「平板測量って何だ?」と隣の部屋から某氏が飛び込んできて訊ねられた。「そりゃ、三脚の上に水平な板を据えて、先方にポールを立てて、板の上の紙に方向と距離を写していく測量方法のことだよ」と答える。いや、そんなふうにすらすらと答えられればよかったのだけど、本当はたまたま開いていたブラウザで検索して、その解説を見せた。
 彼が帰った後、「いや、実際はこうなんだよね」と話に花を咲かすと、「どこで経験したんですか」と聞かれる。そういえば6・7年前、山間の町で働いた頃、ペアを組んだ地場の人に教えてもらって、何度か平板測量をやったっけ。
 大学で測量実習の際に少しだけ大学構内を測量した記憶があるが、それは数十年も昔のこと。6・7年前にはすっかり忘れていて、一から教えてもらい、最初は補助として、しばらくしたら共同作業者として互角の立場で測量し、作図作業をした。そうそう平板測量で敷地の周囲を写し取った後、縦断を取ってポールとトランシットで高低測量もやったなあ。
 先日ある雑誌で、その町で私も少し関わった活動の成果がまとめられた記事を読んだ。その時の苦労を思い出し、あれこれと雑談を交わしたが、測量までやったことは忘れていた。草刈機を携え、エンジンかけて草刈りしたことは覚えているんだけど。たぶん草刈り自体よりもその後の草の回収が重労働で忘れられなかったのかもしれない。しょっちゅうかぶれては皮膚科に通ったし・・・。
 数年前の経験を意外に覚えていない。血肉にまではならなかったということかな。それでも思い起こせば他人が経験しないことも意外にしている。これからの人生にうまく生きるといいのだけれど・・・。