とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

山梨学院vs青森山田 技巧派同士の決勝戦に

 準決勝2試合は、いずれも似たようなチーム同士、似たようなゲーム展開。さすがに関西大一が後半44分から2点差を同点に追いつくとは思わなかったが、結果はPK戦で、山梨学院、青山山田のどちらも巧さが際立つチーム同士の決勝戦になった。
 第1試合、栃木の矢板中央vs山梨学院は、序盤から矢板中央が厳しいプレスを仕掛け、山梨学院はなかなか攻撃の形が作れない展開。しかし次第に山梨学院も矢板のプレスをかいくぐるようになって、15分にはFWの佐野から平塚のシュート。29分には左SBの藤巻から伊藤。32分には平塚のCKから宮本のシュート。そして35分、スローインから前線の伊藤がうまくかかとで流し、このチームの柱であるCHの碓井がシュート。GKに当たって跳ね返ったところを、SHの鈴木がGKの股を抜いてゴールを決めた。
 矢板中央はCBの須藤がチーム・リーダーで、ここから長く精度の高いパスが出るが、なかなか決めきれない。後半7分には、CFの中田から堀越と渡り、益子直樹がシュート。10分にはCKから須藤のヘッド。そして29分には同じくCKから堀越が強烈なヘディング・シュートを放つがバーに当たる。堀越は33分にも絶好機のシュートをかすってはずしてしまう。
 結局、山梨学院が40分に、伊藤から碓井がシュートを決めて、2-0と突き放して決勝進出を決めた。山梨学院は碓井を中心に、前線の伊藤、鈴木がよく走り回る好チーム。守備も安定して矢板中央の攻撃を抑えきった。
 第2試合の関西大一vs青森山田も、序盤は関西大一がアグレッシブに攻め立てる。3分、梅鉢のCKに小谷のヘッドはポストを叩く。8分にもCKから横川のヘッド。青森山田も13分に遠藤のCKを柴崎が落とし、野間がシュートするがバーに嫌われる。関西大一も16分、梅鉢から濱野のシュート。17分にはCKから小谷を経て、久保綾がシュート。
 しかし次第にゲームを支配し始めた青森山田は、31分、成田がドリブルで右サイドに入っていくと、CBの小谷がファールで倒してPKを献上。これを野間が落ち着いて決めて、先制点を挙げた。これで関西大一は少し気落ちしたか、39分には椎名のパスカットからパスがDFに当たって返ってきたところを間髪入れずGKの頭を越えるループ・シュート。見事に追加点を上げる。
 後半に入ると青森山田が本来のテクニックを思う存分に発揮。6分、椎名、中島、成田とつないで左SBの中島のシュート。13分には三田とのパス交換から柴崎がクロスを上げるも惜しくも野間に合わない。
 しかし20分過ぎ位から関西大一も必死の頑張りを見せる。20分、梅鉢のクロスに途中交代の浅井がヘッド。23分には梅鉢のCKに小島がヘッド。31分、浅井のミドル。38分、青森山田が決定的なチャンスを迎える。三田からのパスに野間がGKと一対一になるが、グラウンダーで転がしたシュートは惜しくもゴールの右に外れた。
 するとなんとそこから関西大一が、44分、久保綾、ロスタイムの46分、井村のシュートで同点に追いついてしまった。まさか、青森山田がここで敗れるのか。
 しかしPK戦になっても、柴崎、椎名のCHコンビは落ち着いていた。特に柴崎は遠藤ばりのコロコロPKでGKの横を抜いていった。結局、GK櫛引の当たりもあって、3-2でPK戦を抑え勝ち抜いた。
 これで決勝は似た者同士の戦いとなる。両者とも巧いだけにこれは楽しみ、目が離せないゲームだ。