とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

クローク長者

 「クローク」と言うと、通常、ホテルの荷物預かりのことだと思うだろう。「cloak」を辞書を引くと、「袖のないゆったりした外套(がいとう)。マント。ケープ。」と書かれているが、ここから転用されて、「劇場・ホテルなどで、客のコートや携帯品を預かる所」のことをクロークルーム略してクロークと呼ぶとある。
 娘のサークルの定期演奏会が先週あったが、前々から「クロークを持っていく。クロークを買いに行く」と言うので、「それは何?」と聞いたら、「コンサートの時に出演者に届ける贈り物」のことだと言う。インターネットで検索しても、こうした用法は載っていないから、音楽関係者や劇場関係者、又は大学文化系サークル内、若しくは地域限定のローカル用語なのかもしれない。
 彼女はサークル内の渉外担当となり、他のサークルとの交流会に出席して情報交換をし、お互いの入場券の販売交流等をし、演奏会に出席し合っているが、他サークルの演奏会では、そのサークルの渉外担当者等あてにクロークと称して小さな贈り物を持っていく。
 もっとも贈り物とは言っても、100円以下が目安で、チョコレートやキャンデー、クッキーなどだからかわいいものだが、数が重なればバカにならない。
 自サークルの定期演奏会のときには、団員相互でクローク(プレゼント)を贈り合う。全員に贈るわけではなくパート内や担当者相互ではあるが、団員の総勢が100名に近いから、贈る量も貰う量も半端ではない。彼女の場合は、他サークルの渉外担当者からのモノも加わるから、さらに量が増す。
 ということで、定期演奏会明けの翌日、お菓子などがいっぱい詰まった大きな紙袋を抱えて帰ってきた。それ以来、家族で少しずつ消化しているが、いつまで経っても減らない。代わりに増えるのは体重ばかり。ということで、クローク長者は大困りです。