とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

近頃の建築教育

 娘のことである。大学2年になり専門科目が増えた。娘の場合、1年次に教養科目の単位をほとんど取得してしまったため、英語が1教科あるのみで、後はほとんど専門科目である。1週間に10コマしかない。木曜日は朝の1コマのみ。水曜日に至っては授業がない。
 通常の学生なら、空き時間はバイトかサークル活動に精を出すところだが、建築学科は製図実習が始まって、土日もない生活を強いられている。授業が始まって最初は図面のコピー。1/400の図面を渡され、1/200にして図面を描く。第1週が平面図、第2週が立面図・断面図、第3週に内観パース。ただしここでGWが入って、著名建築スケッチ3枚の課題も出て、GW中は実家に帰った際も建物探訪。
 GWが明けて、外観パース。ここで模写は終わり。たまたま指導教官と会う機会があり話をしたところ、「最初はガツンと」。いいことではないか。
 第2クールは内外の著名住宅作品を題材にしたプレゼンテーション作品の作成。A+UやGAなどの専門書を探し、平面図、立面図、断面図にパースを模写。作品の特徴などの解説を加えて、最後はインキング・彩色してプレゼンテーション作品に仕上げる。
 最初の課題では裏書きトレースや拡大コピー機の利用などは認めず、原図の寸法を測って作図していたが、第2クールではトレースも認めるなど作図作業についてはあまり厳しいことは言わないらしい。専門書に触れるのも初めての経験。解説を読み込んで要約し作文するのも練習か。
 私の時はここまで段階を踏んだ丁寧な指導はなかったような気がする。どうして図面が描けたり読めたりできるようになったのか覚えがない。パース技法は教わった気がするが、その他の製図技法はあまり覚えがない。図学は確かにあったけど。
 ということでしっかりと基礎から教えていく教育過程は非常に有効だ。玉に瑕は毎晩遅くまで帰ってこないこと。毎日早朝から大学へ行き、授業時間以外は製図室に閉じこもり、週に数日、サークル活動に参加する。帰りは毎日10時過ぎ。午前様の日もあって、深夜に自転車は危ないと、毎夜、駅まで迎えに行くことになる。
 新年度を迎えてわが家の生活が一変してしまった。親子の会話が進むのはいいが、夫婦の会話は途切れがち。いつまでも振り回されているわけにもいかない。GWも明けたことだし、そろそろ新しい生活ペースに慣れなくては。仕事もそろそろ新しいチャレンジに取りかかるべき時期になってきた。