とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

2002年W杯決勝 見直してみれば意外にも

 W杯2002年日韓大会はもちろん日本のゲームを中心に見ていたが、韓国の大躍進に少し興ざめし、決勝トーナメントのことはあまり記憶に残っていない。ブラジル・ドイツの対戦だったことさえ忘れるほど。
 ロナウドリバウドロベカルカフーは覚えていても、ロナウジーニョがいたことは忘れていた。ルシオも既に活躍していた。一方のドイツに至っては、カーン位しか覚えていない。クローゼはもうこの大会から出場していたんだ。シュナイダー、イエレミース、ヌビル。そういえばそんな選手もいたな。ということで新鮮な気持ちで見直した。
 ブラジルの優勝。ロナウドの得点シーンはかろうじて覚えていたので、もっと一方的なゲームかと思ったら、ドイツが踏ん張り続けるゲームだった。7分、シュナイダーが横に流したFKにネビルがシュートすると、10分にもシュナイダーのクロスにクローゼが突っ込む。15分にはシュナイダーが右に回ってクロス。クローゼに届かず。
 しかしテクニックではブラジルが一日の長。18分、ロナウジーニョのスルーパスロナウドが反応してシュートを放つと、30分にもロナウジーニョがふわっと浮かしたスルーパスロナウドが走り込む。42分にはカフーのパスにクレベルソンがシュート。45分には、ロナウジーニョロナウドの細かいパス交換からクレベルソンのシュートがバーを叩く。ロスタイムにはカフーのサイドチェンジにロナウジーニョがポストとなってロベカルのクロス、ロナウドのシュート。カーンが立ちはだかる。
 ドイツはネビル、ボーデらが豊富な運動量で奮闘。ハマン、イエレミースが身体を張った深いタックルでブラジルの攻撃を寸断し、じっくりと守る。ブラジルはドイツに攻めさせて一瞬の隙を圧倒的なスピードとテクニックでゴールを狙う。が、気持ちのこもったドイツの守備になかなか得点にならない。
 後半、再びドイツが元気をチャージして積極的に攻め込んでくる。2分、ネビルのクロスにイエレミースのヘッドはDFがクリア。5分にはネビルのFKがポストを叩く。7分、ロベカルのクロスにジウベルト・シウバがヘッド。カーン、セーブ。逆に18分、シュナイダーのスルーパスはわずかネビルにつながらない。
 しかし得点シーンは突然やってきた。ロナウドがハマンからボールを奪い取ると、リバウドミドルシュート。これをカーンが痛恨のファンブルロナウドの前に転がったボールを強烈にゴールに蹴り込まれた。
 攻め込むもののゴール前でどうしても決定的なシーンを作れないドイツ。ルシオエジミウソン、ロケ・ジュニオールジウベルト・シウバで組むDF陣は意外に強力。クローゼをビアオフに、イエレミースをアサモアに替えて反撃を試みるが、厳しい。
 34分には左サイドをクレベルソンに破られ、クロスにリバウドがスルーしてロナウドがシュート。決定的な2点目を入れる。
 ゲームを通してみれば、決勝戦にしては凡戦。しかしブラジルがもっと圧倒しているかと思えば意外にドイツ・ペース。ドイツに攻めさせる大人のゲームをしたのかもしれないが、けっこうシックで楽しめるゲームだった。南アフリカ大会ではどんなゲームが見られるのだろうか。この2チームの対戦があったら、ひょっとしたら正反対のゲームなるかもしれない。そういえばドイツのベンチにバラックの顔も見えたっけ。何を感じただろうか。いよいよW杯が始まる。今年はどんなドラマが見られのか。楽しみだ。