とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

フランスmax(10,10,10,…)=1+1+1+…ウルグアイ

 ヨーロッパ予選を辛勝の末、最後はアンリの神の手ハンドでかろうじて予選を突破したフランス。その不調の理由がよくわかった。アネルカをトップに、リベリ、グルキュフトゥラランディアビ、エブラ、サーニャギャラス・・・。途中交代で入ったアンリにマルーダ綺羅星のごとく才能があふれている。特に、今回初めて見せてもらったグルキュフトゥラランは噂に違わぬ技術と才能をいかんなく発揮した。しかし個々の才能が全く噛み合わない。まるで中世の騎士団のごとく、次々と選手が現れては才能を披露するも、全員でがっちり守るウルグアイの前に単騎敗退し、また次の選手に代わる。これではいつまで経っても得点になるわけがない。そんなゲームを延々90分間見せられた。
 対するウルグアイも偽トッティのような風貌のフォルランがトップでボールをキープしソアレスが絡むが、チャンスの数が少なければ得点にはなかなかならない。
 7分、ディアビからリベリのクロスにゴブが飛び込みシュートを放つがGKがセーブ。一方16分にはA.ペレイラからゴンサレスのスルーパスフォルランが抜け出しシュートを放つが、こちらもGKにセーブされる。18分のグルキュフのFKは見事だったが、GKがスーパーセーブ。21分にもトゥラランからのパスにグルキュフミドルシュート
 このゲーム、もう一つの注目は、日本の西村主審、相楽副審がどんな采配を見せるか。西村主審はまるでJリーグのように、細かいファールをいちいち取ってはゲームを止める。イエローカードも多い。イングランドやイタリア、スペインリーグの基準からみると、ゲームを止め過ぎという感じがするが、南米基準ではこんなもんか。危険性という観点ではうまく裁いたと言える。しかしそれがフランスのリズムを壊した面もあったかもしれない。
 後半に入って、ウルグアイは3バックにフォーメーションを変え、さらに守りを厚くする。逆にこれで中盤がゆるくなってリベリやサーニャ、エブラがボールを持てるようになるが、クロスを入れても空しく弾き返される。孤立。あせり。
 9分、エブラのドリブルにグルキュフがシュート。11分にはトゥラランミドルシュートを放つが、ゴールにならない。逆にウルグアイは21分、アレバロのクロスにソアレスが飛び込む。28分にはA.ペレイラスローインソアレスが落としフォルランがシュート。惜しくもゴールを外れる。
 フランスは26分、アネルカに替えてアンリ。29分、グルキュフに替えてマルーダ。さらに39分にはゴブに替えてジニャクを投入するが、36分、途中交代で入れたロデイロが2枚目のイエローで退場すると、すっかり守りを固めたウルグアイの前に、個人的な特徴は見せるもののチャンスにつながる連携が見られることはなく、このままタイムアップ。スコアレスドローに終わった。
 ウルグアイにしてみれば狙い通りだったかもしれないが、フォルランソアレスのコンビ以外に期待するものがないことを露呈。一方、フランスもチームの体をなさず深刻なだけに、やはりこのグループは南アフリカ、メキシコで決まりかな。いや本当はフランスの才能あふれるサッカーが爆発するところを見てみたいのだが・・・とりあえず次戦のフランスに期待してみようか。