とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

アルゼンチンなりの初戦

 大会2日目にして早くもアルゼンチンの登場。マラドーナ監督とメッシのアイコン効果で今大会最大の注目チーム。どんなゲームをするかと思ったが、いかにもアルゼンチンらしいサッカーで初戦をモノにした。
 トップにはイグアイン。その後方でメッシとテベスが自由に動き、ベロン、ディマリア、マスケラーノの3人で中盤を支える。
 序盤からメッシが飛ばす。4分、ドリブルからイグアインにわたしシュート。6分にはテベスからメッシが受けてシュート。ベロンが蹴ったCKをエインセが後方からゴール前に走り込んでフリーでヘディング・シュート。あっさりと先制点を挙げる。
 ナイジェリア選手の気持ちがゲームに入る間もない先制点。そして結局これでゲームは終わってしまった。1-0でアルゼンチン勝利。しかし逆に言うと、ここからの84分がアルゼンチンらしかったとも言える。
 10分にCBサムエルのミスでナイジェリアに詰め寄られるかと思えば、18分にはメッシが再びピッチを切り裂くドリブルを見せてミドルシュートを放つ。21分、テベスのパスにイグアインがシュート。ナイジェリアも25分、スローインからカイタがシュート。さらに28分にはエツフからヤクブが落としたところをオグブケオハシがシュート。
 両者互角の展開から25分過ぎからはナイジェリアの方が押し込む展開になってくる。アルゼンチンもベロンを中心にテベスが精力的に走り回り、メッシが圧倒的なドリブルを披露するが、ナイジェリアも堅守で守り切る。37分、メッシが再びイグアインとのワンツーからゴール前に迫るが、GKがセーブ。
 逆に守備陣は不安定。急造右SBのグティエレスは簡単に右サイドを抜かれるし、CBデミチェリスもミスが目立つ。それでも何とか点にならないのは、強力な攻撃力とテベス、メッシの前線からの守備、マスケラーノらの中盤があるから。それにしても早く2点目を取らないと怖い。
 後半に入ってさらにメッシが加速する。4分、メッシからベロンのクロスを再びメッシが受けてシュート。14分にはメッシの長いドリブル。20分にはCKのカウンターからテベスが長いドリブル、最後はメッシ。21分にもメッシのドリブル、股抜きパスからイグアインがシュート。
 なかなか追加点が取れないアルゼンチン。ナイジェリアも26分、交代で入ったオデムウィンギからタイオのミドルシュート。33分にはデミチェリスのまずい守備からマルティンスがボールを奪ってドリブル、シュート。37分にはやはり交代出場のウチェがヤクブとのパス交換からシュートを放つが、1点を守る体制のアルゼンチンからどうしても得点が取れない。その間にも36分にはメッシがディマリオとのワンツーから、45分にはミリートとのワンツーからシュートを放ち、ナイジェリアを反撃態勢一色にはさせない。
 こうして不安定な守備から危ない場面は何度もあったものの、結局1点を守り切り、アルゼンチンが初戦を勝利で飾った。
 メッシは特別。テベスとベロンで支える攻撃力も格別。しかし不安定な守備は相変わらず。このゲームとは逆に、相手に先制点を与えて追いかける展開になるとかなり厳しいのではないか。これからもマラドーナ共々、ハラハラドキドキさせて勝ち上がっていくのかな。そんな予感をさせる初戦だった。