とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

イングランドは試運転の初戦ドロー

 C組の初戦はこのグループ最高の好ゲーム、イングランドVSアメリカ。日本戦とは違って立ち上がりからトップギアでスタートしたイングランドは、4分、G.ジョンソンのスローインランパードが放り込み、ヘスラーが落としたボールをジェラードがGKをよく見て右足アウトサイドでゴールに蹴り込んだ。あっという間の先制点。その後もイングランドが前線から積極的なプレスをかけるが、アメリカもそれを恐れずプレスをかいくぐって前に出る。
 11分、チェルンドロのクロスにデンプシーがヘッド。19分にはドノバンのクロスにアルティドールが合わせる。27分、ドノバンのFKはオニェウが合わせるが、ゴールはならず。アメリカはやはりドノバン。前半は特に右サイドのチェルンドロと連携して突破し攻め込むが、テリー、キングのCBやA.コール、ジェラードらがよく守って得点を許さない。しかし、アメリカにいいようにプレーされた右サイドのミルナーにはカペッロもご立腹。イエローをもらった直後の前半30分に早くもライトフィリップスに交代させられた。
 39分、デンプシーからのパスをフィンドリーが落とすと、ドノバンがシュート。GKがセーブ。しかし40分のデンプシーのミドルシュートはGKの前で弾むと、グリーンが弾いてゴールの中に転がり込んでいった。積極的に攻めていったアメリカの勇気が生んだゴール。41分、G.ジョンソンのシュートをはじき出したGKも見事。
 後半にはCBのキングに替えてキャラガーを投入。ひょっとしてケガが再発したかもしれない。4分、レノンがドリブルから右サイドを抜いてクロス。6分にはテリーのフィードにルーニーが走り込みシュートを放つ。7分にはレノンのスルーパスヘスキーが抜け出すが、シュートはGKに当ててしまう。
 ちなみにこのゲームの副審は国際審判にしては低レベル。明らかなオンサイドに何度もオフサイドの旗を上げてはチャンスをつぶしていた。2度目はないかもしれない。
 その後もイングランドが攻め続ける。18分、ランパードのミドルがGKを襲うと、19分にはCKからG.ジョンソンがシュート。アメリカも20分、ドノバンからアルティドールがドリブル。並走するキャラガーを振り切ってシュート。GKに当たったボールは惜しくもポストに当たり跳ね返される。
 アメリカの必死の守りの前にイングランドも手こずるが、25分過ぎからは一方的な展開。26分、ジェラードのクロスにルーニーがヘッド。29分にはルーニーミドルシュート。30分、G.ジョンソンのパスをジェラードがDFと競って、こぼれたボールをルーニーがパス、ライトフィリップスが走り込んでシュート。31分にはランパードのCKにルーニーがシュート。しかしどうしても得点が入らない。結局このままドロー。初戦は両者痛み分けで終わった。
 テリーはいいとして、キャラガーでは不安。キングが使えないとすると、CBが不安。しかし攻撃は、ヘスキールーニーのコンビも少しずつよくなっていくのではないか。何にしろこの日のゲームはまだまだ試運転といった印象。目標は1ヶ月後に向けてコンディションやコンビネーションを上げていこうという計画のように見えた。
 一方のアメリカは初戦から充実。おそらくはこのままの勢いでグループリーグを突破し、ベスト8は行くのではないか。ドノバン中心だが、規律、勇気、躍動感のある好チームに仕上がっている。どこまで進むか、これからの活躍が楽しみだ。