とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

小兵サッカーのお手本 チリ、アグレッシブな攻撃サッカーでスイスを圧倒

 スペインを堅守速攻で破ったスイス。第2戦の相手はホンジュラスに完勝したチリ。チリの攻撃サッカーがスイスの堅守をどう破っていくかを楽しみにしていたが、小兵ながらチリのきびきびした動きに感動! とにかく走る、動く、攻める。ゲームの初めから終わりまで、とにかく動き続け、攻め続けたチリがようやく後半30分にゴールを上げて勝ち切った。
 立ち上がりからチリが圧倒。10分、ビダル、カルモナと強烈なミドルシュートを見舞うと、12分にはサンチェスがドリブルからクロスを上げる。一方、スイスも守るだけではなく、細かいパスをつないで反撃を試みるが、小さいながら身体を張った守りと中盤からあっという間に戻って集団で守るチリの守備陣にほとんどチャンスを掴めない。
 そうこうするうちに31分、チリの選手にしつこく囲まれたベーラミが腕を大きく広げてカバーをすると、手が相手選手の顔に入り、一発退場。少し厳しすぎる気もするが、同じ体勢で二人の選手の顔をはたけば、さすがに仕方ない気もする。
 これでスイスは完全に守りモード。チリもますます攻勢を強めるが、なかなか得点が入らない。40分、ボンセジュールのクロスにサンチェスが合わせるが、GKの正面で簡単にセーブされた。
 後半に入り、スアソビダルを下げて、ゴンザレス、バルディビアを投入。さらに攻勢を強める。4分、FKをフェルナンデスが横に流しサンチェスのミドルシュートがゴールネットを揺するが、ラインを上げたスイスDFに取り残された選手がオフサイドの判定でノーゴール。ちょっと厳しいかも。5分にはフェルナンデスのスルーパスにサンチェスが走り込むがDFがクリア。10分、サンチェスがスイスCBからボールを奪い、ドリブル・シュートするがGKがセーブ。14分にはサンチェスのCKにゴンザレスがヘッドで合わすがゴールならず。
 10人で守るスイスだが、高さと強さだけでなくDFのラインコントロールが秀逸。ボールを奪ってはカウンター攻撃を仕掛けるが、クフォー、ツィーグラーの仕掛けもゴールまで至らず。そして30分、チリが攻め込まれたところから、ボールを奪うやカウンター気味に一斉に駆け上がり、バルディビアがスルーパス。これをバルデスが受けてクロス。ゴンザレスがヘッドで合わせて、ようやくゴールを挙げた。少しオフサイド気味だが、これまでの攻勢を考えれば判定ゴールでもおかしくない。
 その後もチリが攻勢。ゴンザレスからバルディビアのクロスにバルデスがシュート。42分にもサンチェスのクロスにゴンザレスがシュートするがGKセーブ。45分にはサンチェスのスルーパスに走り込んだバルデスが切り返してシュート。惜しくもポストを外れる。
 スイスもロスタイムに、ツィーグラーからブニャックを経てデルディヨクがシュートするが、これもまた惜しくもポストを外れ、1-0でゲームが終了した。スイスも惜しい場面はあったが、とにかく90分、チリが攻め続けて、結果以上にチリが完勝したゲームだった。
 これでチリは2勝。このゲーム、その躍動的な動きが過剰なファールを呼び、イエローカードを6枚も取得。特に攻撃の中心フェルナンデスが2枚目のイエローで、次のスペイン戦出場停止。次のゲームでスペインに引き分け以上ならばいいが、万一負ければ、スイスのゲーム次第によってグループ落ちの可能性もある。小兵同士、パスを回して崩す似たようなチームながら、対スイス戦の結果を見る限りは、チリの方が前への飛び出しが鋭く、躍動感のあるゲームを展開している。もちろんスペインも必死なだけに、次のチリvsスペインは見逃せないゲームになる。もっともスカパーでしか中継はやらないんだよね。録画でいいから観てみたいな。