とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

老舗イタリアン 老齢でガタガタ

 ブフォン、カンナバーロガットゥーゾザンブロッタ。イタリア代表メンバーを聞いた時に、前回優勝メンバーとほとんど変わっていないことに驚いた。裏世界に支配されたイタリアのフットボール界は、成熟し切ったベテラン選手以外は代表に選出されないのかと妄想した。そして彼らが全く動けない。
 ここまで2引き分け、決勝トーナメント進出の危機なのに、必死さが今一つ伝わってこない。4分、FKからイヤキンタがポストになって戻りをシュート。最初に「わかっているだろうな」とスロバキア相手にガンを飛ばすが、スロバキアはイタリアの名前に恐れることなく、気迫で当たっていく。
 6分、ビッテクのポストプレーハムシクがシュート。15分にもハムシクのクロスがイタリアのゴール前を脅かす。スロバキアは選手一丸となって出足よくボールを追いかける。激しい当たりと球際の強さ。その気迫の前にイタリアの攻撃は形にならない。
 23分、CBのスクルデルがドリブルして上がっていく。そして25分、デロッシからモンテリーボに返された弱いパスをクツカが奪ってスルーパス。これをビッテルが決めてスロバキアが先制する。イタリアはボールを回すもののパスミスが多く、これをカットされてはカウンターを繰り返されていた。35分にはFKを流したところをシュトゥルバがミドルシュート。GKがかろうじて弾く。ロスタイムにはビッテルのポストプレーからクツカがミドルシュートを放つ。
 前半全くいいところなく終わったイタリアは、後半からクアリアレッラマッジョと二人の選手を交代出場させ攻撃に出てくる。5分、ペペからのクロスボールをイヤキンタがヘッド。11分、マッジョのスルーパスにディアターレがシュート。17分、ディアターレのミドルシュートスロバキアのGKムハがセーブ。22分、ペペのクロスをクアリアレッリがシュート。GKは飛び出していたが、スクルテルがライン上でしっかりクリア。
 どうしても最後の精度とスロバキアの固い守備の前に得点にならないイタリア。一方、スロバキアは24分、ストクがドリブルからミドルシュートを放てば、28分CKからの撥ね返りをハムシクがクロス。ニアにビッテクが飛び込んで追加点を挙げる。
 ようやくイタリアは36分、クアリアレッリがイヤキンタとのワンツーからシュートを放ち、GKが弾いたところをディナターレが詰めて1点を返す。さらに39分にはディナターレのクロスにクアリアレッリが飛び込むが、惜しくもオフサイドの判定。
 逆に44分、スローインのボールを41分交代出場のコプーネクが受けてドリブル、GKをかわして3点目を挙げイタリアを突き放す。イタリアもロスタイムにクアリアレッリがミドルシュートを決めて1点差に詰め寄るが、反撃もここまで。
 クアリアレッリをもう少し早く見出していれば結果も変わっていたかもしれないが、窮地に追い込まれすがったのがガットゥーゾではリッピ監督も焼きが回ったと言われても仕方がない。
 当然1位抜けと思ったイタリアが1勝もできず、ニュージーランドよりも劣る最下位でグル―プ落ち。日本が運よくグループ抜けすれば相手はイタリアと思っていたのに、パラグアイとは予定外。考えてみれば十分想定できた状況だが、今大会、まだ一度もパラグアイのゲームを観ていない。サンタクルスなど有名選手はいるが、チームとしての実力や調子はどうなのか。ニュージーランドに引き分けているようだとそれほどでもないかも。スロベニアよりちょい上と思えば勝てない相手ではないはず。十分研究して、欲を出さず、チャレンジしてほしい。