とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

キリンカップ ペルー対チェコ は渋い戦い

 代表合宿中の今週末はJ2のゲームとキリンカップのペルー対チェコ戦が同時刻で生中継。どちらにしようか迷ったが、チェコ代表に興味があってキリンカップを観戦。スコアレスドローということもあり面白いゲームというわけではないが、お互い持ち味を出し合う渋いゲームだった。
 1日の日本戦でいいゲームを見せたペルーだったが、先発メンバーはそのゲームから7人を替えてきた。と言っても多くは日本戦、途中交代で入った選手たちだが、どちらがレギュラーなのか。誰が出ても同じようなレベル、同じようなサッカーができる。チェコはGKにチェフがいたが、ロシツキーは来日せず、後は初めて見る選手ばかり。こちらもユーロ予選のテストという色合いが強い。
 立ち上がり、日本戦で見せたようにペルーが強いプレスをかけてくる。9分、CMのクルサードが左に流し、左SBジョトゥンのクロスに右WGチロケが飛び込む。10分にはパスカットから右SHゲバラがドリブルで前進しクロスにCFルイディアス。さらに15分にはチロケとDFが競り合って落としたところをルイディアスがシュート。ペルーは両SBが非常に高く、バルビンがアンカーに入って守備を固めつつ、中盤から前は流動的に攻めてくる。
 当初は戸惑っていたチェコだが、次第にブロックを固め、ペルーを中に入れないようになる。もっともチェコも攻めれるわけではない。ショートカウンターで攻めようとするが、ペルーの先を読む守備も固い。終了間際の45分、チロケのドリブル前進からクロスに左WGに入ったアドビンクラが合わせてボレーシュート。しかしGKチェフがセーブ。さすがチェフというプレー。
 後半初めからチェコは3人を代えてくる。両WGに右SB。だが、ペルーの勢いは止まらない。5分、チロケのパスにクルサードが走り込みシュート。DFがブロック。11分、ジョトゥンのスローインにチロケが抜け出すが、飛び出したチェフがトラップをはたいてクリア。さすが。
 ペルーも12分、前半から活躍したチロケらに代えて、日本戦で活躍したクエバ、ラミレスを投入。さらに14分にはルイディアスに代えてファルファン。日本戦と同じ前線となる。
 17分、チェコのCF、CSCAモスクワで本田と同僚のネチドが反転から強烈なシュート。ペルーのGKフェルナンデスが横っ飛び弾き返す。その後、チェコはネチドに代えて前線にミハル・フブニクとラファタを投入。ペルーもラバナル、ロバトンと日本戦のメンバーを投入。
 35分、クエバが左サイドから前進しクロスにラミレスがシュート。38分、クエバのクロスにファルファンがヘディングシュート。ポストに当たりはね返る。39分、右サイドをラミレスがDFを抜いてゴール前に迫るがチェフが絶妙のタイミングで上がってセーブ。ペルーが終了間際、不屈の闘志で攻めていくが、チェコの守備も固い。最後までゴールを許さなかった。逆に44分、ラファタが放ったシュートはサイドネットに強く突き刺さる。
 ペルーが巧さと機動力なら、チェコは強さと高さ。全く対称的な両チームの対戦は、どちらも相手を打ち破るほどの攻撃力がなく、スコアレスドローに終わった。さて、日本対チェコはどうなるか。最初から4-4-2で行けばひょっとしたら1-0で勝てるかもしれないが、3-4-3を試したりするようだと、またもスコアレスドローで終わるかもしれない。だが、全く違うタイプのチームを持ってきた今回のテストマッチは非常にいいマッチメイキングと言える。両チームとも大陸選手権に向けて真剣勝負でやってきている。7日チェコ戦はどんなゲームを見せるのか。今から楽しみだ。