とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ヴァンフォーレとレイソルの違いはラストパスの精度と決定力

 今シーズンに入ってヴァンフォーレのゲームを初めて見る。ハーフナー・マイクがどんなプレーを見せるのか。お兄ちゃん・永里は妹に負けないプレーをしているか。伊東・市川のエスパルス移籍組はどうか。とは言っても相手はレイソル。このところ調子を落としているとは言え、厳しいゲームになるだろうとは思ったが、完全に力の差、サッカーの違いを見せ付けられた。
 序盤2分、右SH柏からハーフナーが右に開き、クロスに柏が走り込む。レイソルも直後の3分、レアンドロのスルーパスに工藤が抜け出すがオフサイド。5分、今度はボランチ石原の縦パスをハーフナーが落とし、永里がシュート。レイソルも10分、栗澤のフィードにレアンドロが抜け出してシュート。
 レイソルは北嶋、大谷を控えに回し、工藤と兵働が先発。GKも若い桐畑を起用。しかし遜色なく溶け込んでいる。ヴァンフォーレは伊東が中盤をケアし、永里、柏の両SHが積極的に仕掛けていく。
 ヴァンフォーレがやや優勢でゲームが進んで28分、栗澤のフィードを工藤が落とし、右サイド深い位置から田中が豪快なミドルシュート。これが見事にゴール左隅に突き刺さる。レイソル先制。
 さらに34分、レアンドロからのパスを受けたワグネルが左サイドからクロスを入れると、兵働が飛び込みヘディング。わずかにコースが変わったところにまたもや田中がシュート。あっさりと追加点を入れた。ヴァンフォーレが一生懸命汗をかいて中盤から前線にボールを運ぶが、レイソルは得点はこうすれば入るんだよと言わんばかりに簡単にゴールを決める。
 後半早々、レイソルクウェートから帰ったばかりの酒井を投入。少しびっくり。ヴァンフォーレは後半も前半同様、中盤から両SHを中心に押していく。6分、柏のクロスをハーフナーと競り合った増嶋が返すと、左SB山本がシュート。しかしレイソルも押し返し、膠着した状態から打開できないでいると、ヴァンフォーレは12分、永里と伊東に代えて、片桐、養父を投入。中盤のキープ力を上げて攻撃的に出る。
 するとさっそくその効果が現れる。13分、レイソルGK桐畑のパスを受けた近藤に養父が襲いかかりボールを奪うと、クロスにハーフナーがシュート。ヴァンフォーレがようやく1点を返す。
 しかしレイソルにとって1点を取るのは簡単。直後の15分、FKのチャンスを迎えると、ワグネルの蹴ったボールは壁を越えてゴール左隅に飛び込んでいった。3点目。17分には兵働のスルーパスに工藤がシュート。ヴァンフォーレレイソルの速いカウンター攻撃を警戒してか、DFラインが下がり過ぎ。片桐がDFラインの手前まで下がってボールを捌きドリブルを開始する。これでは時間がかかる。
 それでも20分、片桐のドリブルからワグネルが返すと養父が拾ってスルーパス。ハーフナーがシュート。GK桐畑ナイスセーブ。24分には片桐がミドルシュートレイソルも25分、酒井が上がってドリブルからクロス。CB小林のクロスを兵働がシュート。31分には栗澤の長いスルーパスに工藤が抜け出してシュート。33分、レアンドロが左に流して兵働がシュート。レイソルが中盤を自由に回して攻撃をする。
 そして37分。FKのチャンスにワグネルが今度はゴール右隅に落としてゴール。4-1とダメを押す。それにしてもワグネルすごい。
 けっしてレイソルが圧倒したわけではないが、決定力はヴァンフォーレと段違い。ヴァンフォーレは汗の割にラストパスの精度がなく、ハーフナー・マイクを使いきれない。ゲームとしては凡戦だが、ゴールシーンだけは一級品のスーパープレーを見せてもらった。