とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

久しぶりのJリーグ アントラーズの凋落

 久しぶりにJリーグのゲームを見た。レイソルアントラーズコパ・アメリカと比較して、もっとつまらなく感じるかと思ったが、それほどでもない。レイソルの右SB酒井とレアンドロ・ドミンゲス、そして北嶋の動きはやはり感心するものがある。
 だが、それ以上にショックだったのがアントラーズの不調。伊野波がクロアチアに移籍し、CBを中田が務める。アントラーズってこんなに選手層の薄いチームだったっけ。それでも序盤はアントラーズが押し込んでいく。5分にはCKからゴール前でルーズボールを奪い合い、最後は中田のクロスに岩政がヘディングシュート。
 だが、レイソルも固い守備からカウンターで攻撃を仕掛ける。7分にはレアンドロがドリブルで上がり、北嶋、工藤の両FW、右に酒井が上がるのを待って、パスの素振りからミドルシュート。いかにもレアンドロらしいプレーだが、わずかにポストの左を外れた。20分には酒井のフィードで上がったレアンドロがそのままミドルシュート。さらに25分、酒井のアーリークロスレアンドロと工藤が飛び込む。
 逆にアントラーズは攻めあぐね。攻撃的MFはフェリペ・ガブリエルと野澤だが、野澤はゴールから遠いところでゲームを作るタイプ。フェリペは使われるタイプ。増田が一生懸命ゲームを作るが、やはりゴールまで遠い。昨シーズンまではトップでマルキーニョスがボールキープをする間にMF陣が上がってチャンスをつかんだが、この日先発の田代は点で合わせるタイプで、必ずしもポストプレーがうまいわけではない。もちろん興梠もそうで、そうなるとゴールから遠い位置でボールは回しても、シュートチャンスはなかなか訪れない。
 唯一の得点チャンスがセットプレー。29分、FKにフェリペがヘディングシュート。30分にも増田のFKをフェリペがヘディングで前に送り、中田が飛び込む。が、オフサイド
 すると33分、カウンターからレアンドロが岩政の頭を越えて北嶋にピタリと合わせる絶妙のクロス。北嶋が中にワントラップしてシュート。レイソルが先制。北嶋の逃げる動きも見事。
 アントラーズは36分、FKから興梠。45分には増田のスルーパスを興梠がヘッドで落とし、田代のポストプレーからフェリペがシュートを放つが、枠を外した。
 後半初めからアントラーズは興梠を大迫に代えてくる。やはりポストプレーヤーが欲しいということだろう。レイソルは栗澤を茨田に。するとさっそくレイソルにチャンスが訪れる。1分、レアンドロのクロスに北嶋がヘディングシュート。しかしGK曽ヶ端がファインセーブ。岩政が簡単にマークを外したところが不安。直後にはレアンドロのスルーパスに北嶋が抜け出しシュート。しかし枠を外す。
 レイソルは序盤のこの2回のチャンスを逃したのが響く。4分、アントラーズが得意のFKからフェリペがシュート。これがポストに当たる。そして12分、野澤のFKに田代が飛び込み、高い打点のヘディングシュート。アントラーズが同点に追い付いた。
 その後はアントラーズ・ペース。15分、中田のフィードに田代がヘッドでつなぎ、大迫がヘディングシュート。しかしGK菅野がファインセーブ。16分には野澤が左に流し、左SBアレックスがシュート。さらに25分からはアントラーズの波状攻撃。だが、レイソルの守備の前になかなかシュートが打てない。
 レイソルは18分、工藤を林に、30分にはジョルジ・ワグネルに代えて久しぶり水野を投入。アントラーズは32分、右SBを新井場から西へ。すると水野の積極的な上がりからレイソルがペースを取り戻す。
 32分、レアンドロのCKに林が飛び込みヘディングシュートを放つと、35分、左SB中島が中央バイタルエリアで待つレアンドロに鋭い縦パス。これをうまく身体を反転させてレアンドロがシュート。レイソルが勝越し点を挙げた。水野が左サイドで囮となって中央を空けた。ロスタイムにはレアンドロのスルーパスを水野が受けてドリブルからシュート。右SBの酒井と合わせて、レイソルの強力な両サイドは武器になる。
 レイソルは2002年以来アントラーズに対して9年振りの勝利だそうだ。グランパスも先日アントラーズ相手にホームで久しぶりの勝利を挙げたが、やはりアントラーズが心配。いや、このまま眠っていてくれればいいのだが、選手が1枚も2枚も足りず、このままでは攻撃がセットプレー以外形にならない。どうしたアントラーズ。どうするオリベイラ