とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

なでしこ、サブメンバーでタイに苦戦

 6チーム中最弱と目されるタイ相手に中盤をごそっと入れ替えて臨んだなでしこジャパンボランチに宇津木と田中、SHに上尾野辺と高瀬。FWは川澄と永里。
 序盤は日本のプレスが速く、タイのボールを次々と奪い、攻め立てる。が、芝のせいか、パススピードが遅く、日本もパスがつながらない。9分、川澄のクロスに完全フリーの永里優季がヘディングシュート。しかしGK正面。10分には上尾野辺の落としたボールを永里がシュート。しかしDFに当てる。19分には川澄から右へ流すが、右SH高瀬の出足がやや遅く、シュートはふかしてしまう。
 攻めども攻めどもゴールにならない日本。すると守備専一のタイのDFが立ちはだかり、パスがつながらなくなる。ボールを奪われる。次第に必死となるなでしこ。宇津木、鮫島、上尾野辺と左サイドの選手が頻りにポジションをチェンジして何とかしようとするが、右サイド高瀬と永里の動きが悪く、DFラインでパスの出しどころを探す場面も。
 37分、CKから熊谷がDFと競ったこぼれ球を宇津木がつなぎ、田中がヘディングシュート。しかしGKがキャッチ。42分、鮫島のミドルシュートもコースを逸れていく。
 前半を0-0で終えると、後半の立ち上がり、タイの動きがよくなる。日本も後半初めから宮間を投入。長くて正確なパスが出始め、次第に日本のパスがつながり始める。10分、宮間のゴール前に放り込むクロスに永里が飛び込む。ここはGKと交錯。しかし16分、川澄が永里にパスをすると同時に走りだし、落としのボールを上尾野辺がスルーパス。川澄が足を伸ばしてグラウンダーのシュート。ようやく日本が先制した。
 20分、高瀬に代えて大野を投入。中盤から縦パスが入るようになり、大野が前線でポイントをつくり、さばいていく。次第にタイ守備陣を崩し始める。21分、上尾野辺のクロスに川澄がシュート。26分、宮間のスルーパスに永里が抜け出しシュート。29分、田中のクロスに上尾野辺がドンピシャのヘディングシュート。しかしGKがファインセーブ。30分には永里を安藤に交代。直後のCKに熊谷が前でつぶれ、後方から田中がヘディングシュート。ようやく2点目を入れる。
 41分には大野のクロスに上尾野辺がシュート。そして45分、安藤の落としに後方(田中?矢野?)から長いスルーパス。大野が抜け出してクロスはオウンゴールでゴールに吸い込まれ、3-0と突き放した。
 ロスタイムにもカウンターから川澄のパスに宮間がフリーで抜け出してGKと一対一。シュートはわずかにサイドネット。残念。タイムアップ直前、タイのFWピッカマイから強烈なシュートを打たれるが、GK福元がナイスセーブ。これでゲーム終了。なでしこの5輪予選初戦は3-0の勝利でスタートした。
 昨日、マンUアーセナルを8-2と完膚なきまでに叩いたゲームを見た後だけに、タイ相手にわずか3点差は物足りないが、後半、宮間らのリードで上尾野辺や田中が落ち着いたプレーを見せるようになった。できれば宮間らは出場させたくなかっただろうが、五輪予選はそこまで甘くないということだろう。
 次は韓国戦。W杯前の雨中の壮行試合。若手が出場した韓国に戸惑い、0-0のスコアレスドローに終わっている。今度はスカッと気持ちいいゲームを見てみたい。