とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

男子W杯3次予選北朝鮮戦は吉田の劇的ゴールで白星発進 埼玉は奇蹟のスタジアム

 男子の北朝鮮戦は旅行先でまず後半を先に見た。相手GKが奇跡的なセーブを連発して、圧倒的に攻めながらドロー発進かと思ったところが、吉田の劇的ゴール。埼玉は日本代表にとって縁起が良い。
 その後、夜中に目が覚めて、前半30分過ぎから見たが、前半だけで沈没した。やはり日本が北朝鮮を圧倒したというイメージ。ところが、帰宅後最初から見直した印象はそれほどでもない。前半の日本は、先の韓国戦でもそうだったが、最初北朝鮮の出方を窺うようにゆったりとした立ち上がり。逆に北朝鮮が3分、CBリ・グァンチョンのフィードからチョン・イングァンが抜け出しシュート。サイドネットを揺する。
 そのうち大雨が降りだした。20分近くまでまったりとしたゲーム展開が続く。トップ下に入った柏木のボールキープとパスは、もっと簡単にさばく本田と違い、ゲームの流れという点では途切れがちな印象。
 20分、内田のクロスを李が落とすが、香川、柏木にタイミングが合わない。24分、遠藤の縦パスを李が落として柏木がシュート。その後も日本は外から放り込む攻撃が続くが、中で合わずにチャンスを逃す展開が続く。
 32分、香川が中に入り、外に開いた柏木からのクロスを李がバックヘッド。GKリ・ミョングクにキャッチされるが、香川が中に入った方が攻撃がスピードアップしてチャンスにつながる。33分には遠藤の縦パスを岡崎が落として香川がシュート。わずか右に外れる。ロスタイムには岡崎のドリブルから最後は柏木。ミドルシュートは大きく外れていった。
 解説の山本昌邦氏が「安定性を重視した先発」といったことを言っていたが、後半早々、日本が「さあ行くぞ」と積極的に仕掛けていく。1分、長谷部がミドルシュートを放つと、5分には香川が中に切れ込みアーリークロスに岡崎が飛び込む。10分、香川からパスを受け取った長谷川がドリブルで前進。ライン際からのクロスは李の前でDFがクリア。
 11分、北朝鮮がトップ下パク・ナムチョルをバーゼルで活躍する長身FWパク・クァンリョンに代えて、先に仕掛けてくる。16分、左SBチャン・イルグァンからパク・クァンリョンが落とし、CMリ・チョンミョンからリャン・ヨンギミドルシュート。吉田がコースに入ってクリア。
 日本も15分、柏木に代えて清武を入れると、香川をトップ下に移し、いよいよ臨戦態勢。18分、香川が清武とのワンツーからドリブル。DFに止められると、長谷部がクロス。これがDFに当たり清武の前へ。強烈なシュートだったが、DFがブロック。直後のCKから遠藤の縦パスを香川が戻し、清武がシュート。今度は枠をわずかに外す。そして25分、日本はいよいよハーフナー・マイクが登場する。
 29分、遠藤のチェックから長谷部がボールを奪いドリブル。クロスを香川が左に流し、ハーフナー・マイクがシュート。クロスバー直撃!ハーフナー・マイクってこんなに柔らかいシュートが打てる選手だったんだ。だが惜しくも得点にならない。
 36分には香川のクロスに岡崎がヘディングシュート。GKリ・ミョングク、スーパーセーブ。そして38分、ルーズボールを競ってスライディングをした遠藤に対して、パク・クァンリョンが足を上げてしまう。厳しいながら、一発レッドカードで退場。一人多くなった日本は攻め続けるが、なかなか得点が入らない。
 42分、長谷部のクロスに岡崎が飛び込むが、届かない。ロスタイム2分、駒野のアーリークロスを清武が落として香川がシュート。DFがブロック。ロスタイム3分、遠藤のCKに今野がドンピシャヘッド。だがバーを叩く。直後のCKから長谷部のクロスに香川がヘディングシュート。GKリ・リョングクがウルトラセーブ。
 もうダメだと思ったロスタイム4分。CKを蹴った清武が長谷部からの戻しからクロスを入れると、今度こそヤッター! 吉田、起死回生の強烈なヘディングシュートをゴールに突き刺した。残り時間1分での劇的な勝越し点。すごいぞ、吉田麻也
 このゲーム、決勝のゴールもさることながら、北朝鮮のCFチョン・テセをことごとく吉田が止めていた。それこそ数知れず。守備から攻撃から、全て、吉田麻也でキマリ、というゲームだった。こうして成長していくのかも。次のウズベキスタン戦で3次予選の趨勢を決めてしまえ。