とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

初なでしこリーグ観戦でINACの連勝が止まった。女子サッカーの面白さかも。

 なでしこジャパンの活躍でなでしこリーグがTV中継されるようになった。まだINAC神戸のゲームだけだが、澤や川澄が普段どんなプレーをしているのかを見られるのはうれしい。観たゲームはアルビレックス新潟レディース戦。坂口や上尾野辺も見られる。楽しみにビデオの再生ボタンを押した。
 INACがゲームを支配して攻め込むが、アルビレックスもよく対応する。4分、大野のクロスに川澄が斜めに走り込み、落としたボールを米津がシュート。5分にはキ・ソンヨンのCKに川澄がシュート。川澄の調子のよさが目立つ。大野も代表でやっているより余裕もあり視野の広いプレーをしている。15分には澤の縦パスを大野がつなぎ、右SH米津のクロスに川澄が飛び込む。ここはアルビレックスのGK大友がセーブ。澤はアンカーとして攻守全体をコントロールしている。24分、澤がミドルシュート
 アルビレックスはFW菅澤がトップでがんばり、上尾野辺と左SH上辻でゲームを作る。川村と坂口のダブルボランチのバランスもいい。31分には上辻からいいクロスが入るが、菅澤に届かず。
 するとINACがきれいな形で先制する。34分、大野が中盤底まで下がって右に回すと、近賀のクロスを川澄が落とす。その間にゴール前まで上がっていった大野がシュート。ゴール。すばらしい。40分には大野がFK。そして43分、今度は大野がドリブルで上がり右へパスを出すと、米津が左SB山本をうまくかわしてシュート。追加点を挙げる。やはりINAC強い。それと大野の幅広い動きが目を惹く。大野ってこういう選手だったのか。
 後半に入ってもINACが圧倒する。3分、澤からの縦パスに後半から出場の高瀬が抜け出し、落としたボールを川澄が持ちこんでクロス。大野が遅れて走り込みシュート。3点目のゴール。前線には米津が走り込んでいたが、うまくタイミングを合わせての大野の走り込みがいい。アジア五輪予選韓国戦と同じ攻撃。
 この後、INACが圧倒する。4分には左SB高良のスルーパスに高瀬が走り込み、厳しいチェックにも倒れずがんばる。アルビレックスは押し込まれてボールを奪っても前に放り込むことしかできない。17分、大野のフィードに近賀が走り込みクロス。ここからさらにINACが波状攻撃。澤が近賀が大野が川澄がキムが、攻め込む。特に近賀の積極的な上がりが効果的。アルビレックスも左SBを後半初めから平井に代えて何とか抑え込もうとするが、外が厳しければ中に切れ込む。澤とのコンビネーションも抜群。
 だが後半30分過ぎからゲームは思いがけない方向に動く。31分、上尾野辺のポストプレーから坂口がミドルシュート。いいシュートだったが、GK海堀がファインセーブ。だが33分、左SB高良のバックパスをアルビレックスのプレスを嫌いCB田中が見送ると、CF菅澤がカットしてシュート。アルビレックスが1点を返した。
 これでアルビレックスが元気になる。40分には上尾野辺の縦パスを受けた菅澤が反転から強烈なシュート。GK海堀の正面。だが42分、中盤右深い位置からのFKを上尾野辺が蹴ると、ゴールに向かうカーブを描いてGKが飛び出せないコースへ。CB北原が飛び込みヘディングシュート。アルビレックス2点目。
 そして43分、上尾野辺が高良にプレスをかけてボールを奪い、菅澤がシュート。ついにアルビレックスが同点に追い付いた。45分にはルーズボールを菅澤が拾い、ドリブルから上辻がシュート。しかし右SB近賀がブロック。やはり近賀はなでしこに欠かせないファイターだ。
 ゲームはこれで終了。全勝優勝を公言していたINACにとっては悔しい引分けとなった。後半30分までは完全にINACペース、しかも3点リードしていたのに残り15分で3点取られた。女子サッカーらしいのかもしれないし、これが女子サッカーの面白さなのかもしれない。なでしこリーグの他のゲームも観てみよう。そう思わせるゲームだった。