とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ノース・ロンドン・ダービーらしい好ゲームの末、トットナムが勝利。アーセナルもだいぶ復調の兆し。

 トットナムアーセナルのノース・ロンドン・ダービーは2-1でトットナムが勝利。だがゲームとしては両者白熱したダービーらしいナイスゲームだった。
 両チームともマンU相手に大差で敗戦。その後、トットナムは3連勝とだいぶ立ち直ってきた。一方のアーセナルも前節、CL第2節と連勝し、ようやく復調の兆し。だが、アデバヨール、パーカーが加わってベストメンバーのトットナムに対して、アーセナルはCBが軒並み負傷。ソングがメルテザッカーと組んでCBを務める非常事態。その割にはなかなかいいチャレンジを見せた。
 序盤、トットナムがホームの声援を受けてチャンスをつかむ。4分、ファンデルファールトのクロスにデフォーがヘディングシュート。7分、ゴールキックからアデバヨールがDFと競って、パーカーからファンデルファールトのスルーパスにパーカーが抜け出しシュート。だが、GKシュチェスニーが片手1本でブロック。
 その後は両者中盤で厳しいプレスとボールの奪い合い。めまぐるしく攻守が入れ変わる展開。基本的にはアーセナルがパスを回し、トットナムショートカウンターを仕掛ける。17分、アルテタのCKをラムジーがヘディングシュート。ライン上でモドリッチがヘッドでクリア。19分、ベイルがパスカットからドリブル。深いクロスはわずかにファンデルファールトとタイミングが合わず、シュートミス。
 28分、モドリッチからデフォーのクロスにファンデルファールトがシュート。GKブロック。29分、ファンペルシーがドリブルで深く持ち込み、ライン際からの返しのパスをジェルビーニョがシュート。しかし枠を外す。34分にはジェルビーニョのドリブルからウォルコットがシュート。アーセナルがペースを掴んでいるようだが、チャンスを決めきれない。
 すると40分、モドリッチからファンデルファールト、デフォーとつないで右からアデバヨールがクロス。左サイドにファンデルファールトが走り込んでシュート。トットナムが先制点を挙げた。勢いを得たトットナムは42分にもパーカーのチェックからボールを奪い、ファンデルファールトのパスにベイルがミドルシュート。わずかに枠を外す。
 トットナムモドリッチにボールが渡ると攻撃にスイッチが入る。中盤の守備ではパーカーが効いている。アーセナルはコクランがアンカーに入り、ラムジーとアルテタが中盤で攻撃のタクトを振るう。ラムジージェルビーニョはよく動きがんばるが、ウォルコットが消えている時間が長い。アルテタも淡白。このあたりがパスは回るが決定機までに至らない原因。
 後半も前半の勢いのままトットナムが押し込んでいく。4分、ベイルがミドルシュート。だがその直後からアーセナルが押し返すと、6分、CBを務めるソングが左サイドをライン際まで上がってクロスにラムジーが反応。ニアに飛び込みアーセナルが同点に追い付いた。ソングはこの時間帯、本来のボランチの選手になっていた。
 その後、まためまぐるしい攻守の転換。12分、ファンデルファールトの縦パスをベイルがスルーパスアデバヨールがフリーで抜け出してシュートを放つが、GKシュチェスニーがナイスセーブ。両者譲らぬ好ゲーム。
 だが23分、右SBサーニャが激しい当たりで負傷交代すると、少し様相が変わってくる。27分にはウォルコットに代えてベナユンを投入。トットナムは18分にファンデルファールトをサンドロに交代。サンドロは相変わらず渋く効果的なプレー。
 28分、サンドロが左サイドを上がりクロスにモドリッチがシュート。ソングが大きくクリアすると、遠くから右SBウォーカーがミドルシュート。これがGKの目に見えなかったか、それともゴール前でぐっと沈み込んだボールの軌跡のせいか、GKシュチェスニーがキャッチできずゴール。トットナムがついに勝ち越した。
 その後31分、ゴールキックからベイルが抜け出しシュート。38分にはカウンターからベイルがドリブルで前進し、クロスにデフォーがシュート。GKシュチェスニーがナイスセーブ。42分デフォーのループシュート。44分モドリッチのシュート。40分リバーモア、45分コルルカと投入して守備を固め、そのままトットナムが逃げ切った。
 中盤が厳しいと言ってもマンUほどではないかもしれない。だが、硬軟織り交ぜた攻防は観るものを興奮させる。ダービーにふさわしい一戦。だが、現時点の調子そのまま、トットナムが1点差で競り勝った。アーセナルもだいぶ新メンバーの連携が取れてきたが、絶頂期に比べれば30%というところ。敗戦は悔しいけど、これだけのゲームが見せられれば、復調途上と今後へ期待が持てる。いいゲームを見せてもらった。