とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ベトナム相手に1-0 何のためのゲームだったか 何が強化されたのか

 五輪3次予選タジキスタン戦を火曜日に控え、何のための強化試合なのか。ザッケローニは本田離脱に対して「形を変えるか、選手を変えるか」と言っただが、前半は形を変え、後半は新しい選手を試したということか。だがいずれも結果を出せずに終わった。結果が出せるような準備ができていたようには思えなかった。結局、槙野を失っただけの強化試合でなければよいが。
 序盤から3-4-3の攻撃が機能しない。タッチライン沿いに押し込められて、窮屈にボールの出しどころを探すシーンばかりが繰り返される。パスの精度も低い。14分、香川のクロスは李に届かない。20分、藤本のサイドチェンジを香川が受けて抜け出すが、GKに詰められれシュートが当たらずクリアされる。
 香川にキレがない。この後も再三、香川のところで詰まってしまう場面を見ることになる。それでも24分、香川から長谷部へつなぎ、前を李が走る中、藤本が右に開き、トラップ一発でDFを抜いてクロス。香川に引っ張られたDFの後ろのスペースに李が残ってシュート。唯一このシーンはきれいに連携が回り、日本が先制する。27分には香川のドリブルから藤本がミドルシュート
 香川の調子が悪く、うまくボールキープや突破ができない。藤本がタメを作るが、連携が十分取れていない。ダブルボランチが二人とも守備的選手で、中でゲームが作れない。駒野が上がれず、必要以上に守備の枚数が多い。3バックであれば両CBにもっと積極的な上がりやフィードが欲しい。
 ようやく30分過ぎ当たりから駒野が上がりだし、細貝も積極的に攻撃に参加するようになる。が連携はイマイチ。35分、香川のスルーパスに李が飛び出すがオフサイド。37分、長友のクロスに李と槙野がかぶってヘディングシュートをするも枠を外す。41分には駒野、細貝、李と回して藤本が苦し紛れのシュート。ゴール前で攻撃が詰まってしまう。
 後半に入り一挙に4人を交代。4-2-3-1に変更。憲剛がトップ下に入り、左SHに原口。だが連携にとまどっている間にベトナムに攻め込まれる。3分、今野がパスの先を探すところをチョンホアンに奪われシュート。GK西川がファインセーブ。4分にも右からのクロスをチョンホアンにフリーでヘディングシュートを打たれる。またもGK西川がファインセーブ。
 日本は6分、李の飛び出しをファールで止められ、槙野の蹴ったFKはGKがキャッチ。8分、原口が得意のドリブルからミドルシュート。だが単発。攻撃のリズムに変化がなく、単調で個人の力でしか崩せない。23分、槙野が足を痛め吉田を投入。今野が左SBに回る。
 27分、原口から左サイドを上がった今野にわたりクロスを入れるもGKがキャッチ。30分、細貝から駒野がクロスを入れるも藤本に届かない。ようやく30分を過ぎて、憲剛からパスが出るようになってくるが時間が足りない。39分、憲剛から今野のクロスは李に届かない。ロスタイムには李がオーバーヘッドを見せるがクリアされる。
 李が必死さを見せ、藤本はマイペースながら本来の実力を見せた。細貝は気持ちは出したが、ファールが多く効果的ではなかった。結局よかったのはGK西川のみというのではベトナム相手に何とも寂しい。もっともベトナムはよく走りよく戦ういいチームではあった。それでも3-0程度では勝ってほしかった。
 結局このゲームでも本田の代役は見つからなかった。いや代わりになるかと思った香川の調子の悪さが露呈した。清武のケガも原口は一本調子で代わりにならない。結局タジキスタン戦では、香川、岡崎、藤本で行かざるを得ないが、多くの期待は持てない。遠藤が使えるかどうかわからない。憲剛をボランチで使えば多少はよくなるか。守備はいい。攻撃を見たい。それも爆発的な。タジキスタン戦、杞憂を晴らしてほしい。