とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

五輪代表は薄氷の勝利 アウェイのシリア戦は大丈夫か

 五輪最終予選第3戦、トップで並ぶシリアとの対戦。ホームで絶対に勝ちたい日本は、ボランチに山口を入れて、バーレーン戦から守備をケアしてきた。しかしシリアの2トップは強力。ファレス、マワスの両SHも加わって、序盤シリアが押してくる。
 5分、ファレスのFKにFWナクダハリがヘディングシュート。日本も10分過ぎ辺りからようやくペースをつかんでくる。13分、大迫がシュート。シリアも20分、マワスが切り返しからミドルシュート。権田があわやのところでセーブする。
 24分、東の縦パスを大迫が落とし、山田のクロスに大津がシュート。DFがブロック。シリアも25分、マワスの縦パスに長身FWスマが強引シュート。基本、日本ペースながらシリアの2トップは油断ならない。
 26分、大津から大迫がシュート。GKアルマが好セーブ。28分、扇原から大迫のクロス、DFに当たりこぼれたところを比嘉がシュート。直後、シリアもマクダハリがミドルシュート。33分、酒井のクロスに鈴木がヘディングシュート。36分、山口のパスを大津が戻し、東のスルーパスに山口が駆け上がる。38分、大津のクロス、DFのクリアを山口がボレーシュート。日本がボール支配するもののどうしても得点にならない。
 諦めかけた45分、CKから扇原のクロスに濱田がジャンプ。かずかに頭に当たったボールがゴールに転がり込む。苦労の末、日本先制。
 しかし後半早々からシリアが人数をかけて攻めてくる。1分、スマが強引なドリブルからシュート。日本も負けずに押し返す。7分、東が中に入れると扇原がミドルシュート。13分にも大迫から大津のスルーパスに山田がシュート。シリアも14分、ボランチのオマリーが縦に入れると、マワスのスルーパスにファレスがシュート。酒井がかろうじてブロック。
 日本は16分、大迫のポストから大津のパスに山田が抜け出すが、なぜか大迫に戻す。なぜ打たない。シリアは18分、マワスのFKのクリアをファレスがシュート。あぶない。お互い中盤が空き、撃ち合いの様相。解説の長谷川健太が「オープンな撃ち合いはよくない」と声を荒げる。
 25分、右からのクロスをクリアしたところをマワスがミドルシュート。権田がナイスセーブでクリア。日本も26分、大迫が左サイドを抜け出しシュート。GKのクリアを東がシュート。だが山田に当たりはね返る。ゲストの岡田元代表監督が「誰とは言えないが、私なら交代している。」と言う。「今日は、彼の日ではない」と。山田だろ!
 そうこうするうちに30分、PA前でナクダハリの縦パスをスマが受けて前進。濱田を抜き、鈴木、酒井の間を抜けてシュート。ついにシリアが同点に追い付く。日本はここで永井を投入。ただし交代選手は大迫。33分、スマが力強い反転からシュート。36分、ようやく山田に代えて山崎を投入。そして41分、左サイドを抜け出した比嘉のクロスに大津がダイビングヘッド。ついにようやく値千金のゴールを決めて、日本が勝ち越した。
 その後もお互いチャンスをつかむが、得点にはならず、何とかタイムアップ。日本が大津のゴールで貴重なホーム勝利を挙げて、予選グループ首位に躍り出た。
 だが、あぶない勝負だった。3戦終わって勝点では日本がリードしたものの、得失点差はわずか2点。シリアでのアウェイが怖い。万一負けると、得失点差でシリアに並ぶ。バーレーン、マレーシア戦でいかに得点を重ねるか。全然日本は有利じゃない。いや、ホームで2-1の辛勝はアウェイでは0-2で負けても不思議じゃない。五輪代表の試練はまだまだ続く。