とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

なでしこ、ブラジルも撃破し、キリンチャレンジ優勝!

 アメリカとは五輪予選前のアメリカ遠征から先日まで、4ゲームも対戦しているのに、ブラジルとは最近ほとんどゲームをしていない。五輪前に対戦することを両チームとも熱望していた。序盤は日本もブラジルがどんなプレーをするか、様子を見てきた。8分、左SBダニエリのクロスにCFクリスティアーニがヘディングシュート。中でも五輪2大会連続得点王のクリスティアーニのプレー振りには興味があった。期待に違わぬ動き。だが、ゴール前にじっとしているのではなく、サイドへ、中盤底へと色々と動いてはボールを引き出そうとする。だが、ブラジルの選手たちは個人技は巧いが、日本の厳しいプレスの前でパスがつながらない。クリスティアーニがボールに触るシーンもほとんど訪れない。
 すると16分、中盤左からの宮間のFKに安藤が走り込む手前でCBアリニがヘディング。後ろに飛んだボールがもう一人のCBダイアニの頭に当たってゴールに吸い込まれる。なでしこ幸運な先制点。これで日本のパスが回り出した。
 19分、宮間のスルーパスに安藤がミドルシュート。24分、ボランチ宇津木のスルーパスに鮫島が駆け上がり、ドリブルでDFを抜いてクロス。29分、自陣深い位置から宮間のロングフィードに近賀が走り込み、戻しのパスを川澄がクロス。大野の前でGKアンドレイアがクリアする。30分には宇津木が左サイドに流し、鮫島のクロスに安藤がヒールシュートを狙う。32分、宮間の縦パスを受けた川澄が反転からシュート。
 だがなかなかゴールが遠い。前線で収まらないと見るや38分、安藤に代えて永里を投入した。ブラジルは41分、クリスティアーニがロングシュート。そしてロスタイム。田中のところでCMフランシエリが奪うと、追いかけた田中のタックルがファールの判定。フランシエリの蹴ったFKは、壁の左、川澄との間の上部を越えてゴール左上角に飛び込む。前半のうちにブラジルに同点に追い付かれた。
 後半頭から田中に代えてFWに菅澤を投入。宮間をボランチに下げ、川澄を左SHに回す。3分、近賀のクロスに永里がヘディング。DFに当たったこぼれ球を大野がミドルシュート。GKアンドレイアがナイスセーブ。4分にも宮間のドリブルからクロスに永里が走り込むが、DFがクリア。
 そして13分、宮間のCKに永里がニアに飛び込みヘディングシュート。日本があっさりと勝ち越しゴールを挙げる。さらに16分、鮫島の縦パスを川澄が受けて縦パス。菅澤がクロスを入れると、永里がシュート。GKアンドレイアのブロックを宮間がきれいに押し込み、日本が3点目を入れる。
 24分にも永里の縦パスを川澄が受けてシュート。またもGK正面。
 ブラジルは18分ガブリエラ、22分マリアを入れて反撃。すると30分、フランシエリがエリカとのワンツーで抜け出し、一旦は右にはたいて、ガブリエリの返しのクロスにフランシエリがヘディングシュート。38分にもガブリエリの縦パスを受けたエリカが反転からシュート。GK福元がナイスセーブ。
 するとタイムアップ間近、上辻のパスで上がった近賀のクロスに菅澤がニアで飛び込みスライディングシュート。4-1。このままゲームは終了。なでしこが強敵ブラジルも下して、キリンチャレンジ杯は日本が手にした。
 ブラジルは個々の技術はあるが、チームとしては日本の方が上。これで五輪に向けて明るい見通しを持つことができた。ところで五輪出場選手は15名。GKは海堀と福元。DFは左から鮫島、熊谷、岩清水、近賀の不動の4人に矢野と有吉。MFは澤、阪口のコンビに宇津木、田中。さらに大野と宮間。FWは永里、川澄、安藤に菅澤か。高瀬はボランチもできるFWだが、このゲームでの得点で菅澤が滑り込んだかどうか。これからさらに厳しい選考争いが続く。
 2大会連続銀メダルのブラジルに快勝して、いい準備ができた。この勢いのまま、一気に五輪を迎えたい。金メダルの可能性もかなり高いと確信した。