とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

エバートン意地のドロー、マンUを止める。

 優勝へひた走るマンU。前々節ウィガンに苦杯を喫したが、それでもマンCとの勝ち点差は5。エバートン戦で勝利すれば、次節の直接対決で優勝を決めることができる。アウェイのマンC戦前に勢いを付けたい一戦だった。対するエバートンもこのところ好調、4戦負けなし。両チームともしばらく見ていなかったが、このゲームは見逃せない。
 序盤、エバートンがよく走り、よくパスをつなぐ、積極的なゲーム展開を見せる。5分、右SHオズマンのスルーパスにCFイエラビッチがダイナゴナルに走り込みシュート。GKデヘアがセーブするが、その直後には左SHピーナールのサイドチェンジにオズマンがシュート。
 マンUは序盤エバートンに合わせて受けていた感があるが、隙を狙ってはマンUらしいカウンターを見せる。11分、右SHバレンシアのサイドチェンジから左SHナニがシュートを放つと、18分にはスコールズの縦パスをルーニーがポストになって流し、右SBラファエルが走り込む。いかにもマンUらしいオートマチックな仕掛け。その後しばらく一進一退の展開が続く。
 だがゲームはエバートンが積極的で面白い。30分、ボランチギブソンミドルシュート。このゲーム、エバートンボランチギブソン、ネビルと元マンUコンビ。二人がチームに渇を入れる。すると33分、ギブソンが右に流し、右SBヒバートのクロスにCFイエラビッチがファーサイドからゆるいヘディングでGKデヘアの上を抜いてゴールに流し込む。エバートン先制。
 しかしマンUも反撃する。35分、CKからGKハワードのパンチングクリアをスコールズがシュート。DF、OF二人に当たってジグザグに走ったボールをGKハワードがしっかりキャッチ。ナイスセーブ。だが41分、ナニの左サイドからのピンポイントクロスにルーニーがDFの間に飛び込むヘディングシュート。ゴール! 前半のうちにマンUが追い付いた。
 後半に入ってもお互いに守り合っての膠着状態。ややマンUが押し気味になってきた12分、ゴール前の競り合いからのこぼれ球をFWウェルベックが拾うと、キックフェイントでCBハイヒンガをかわしてシュート。マンUがリードする。するとその勢いのまま、マンUが押し込む。16分、キャリックがナニに縦パス、戻しを中に入れるとウェルベックのスルーパスにナニが走り込む。ベアーズのケガで左SBに入ったディスタンを置き去りにしてシュート。あっという間に2点差をつけた。
 ところがエバートンも諦めない。18分、右SHにオズマンに代えてマクファデンを入れると、盛んにボールを触り22分、マクファデンから右に流してヒバートのクロスにフェライニがダイレクトボレー。強烈にネットに突き刺さり、エバートンが1点差に追いすがる。
 23分にはマクファデンから中へ、フェライニがつないでピーナールがシュート。だが24分、バレンシアが縦に入れると、ルーニーが右に流し、ウェルベックが走り込む。クロスにルーニーがシュート。きれいな崩しでマンUが再び2点差に突き放す。
 その後は中盤でパスを回す余裕。機を見て36分、ルーニーが右に流し、ラファエルのクロスにナニが飛び込む。さらにそのファーサイド、左SBエブラがダイビングヘッド。ポストに当たりはね返る。これが決まっていればマンUの勝利は動かなかっただろうが、エバートンも勝負をあきらめない。
 38分、不慣れな左SBに綻びが見え始めたディスタンに代えて、ケーヒルを投入。するとここからエバートンが活性化する。38分、ネビルが縦に入れると、フェライニがCBファーディナンド等と競り合って、こぼれたところにイエラビッチが走り込む。シュート。ゴールを決めて1点差に追いすがると、40分、再びネビルの縦パスから今度はフェライニがキープ。そこにピーナールが走り込み、シュート。ついにエバートンが同点に追い付いた。
 その後、マンUはジョーンズ、エルナンデスを入れて攻撃を仕掛けるが、エバートンはしっかりと引いて守備を固める。ロスタイム5分、ラファエルのクロスをルーニーが落とし、ファーディナンドがシュート。だがGKハワードがファインセーブ。結局最後まで守り切ってマンUエバートンの一戦は4-4のドローで終わった。
 2点差を追い付かれ、ホームで4失点。マンUには悔しいゲーム。これでマンCとの勝ち点差は3。負ければ首位逆転の切迫した状況で次節直接対決に臨むことになった。さてどんなゲームになるのか、ホーム1-6の屈辱を返すことはできるのか。いよいよ決戦の時がやってきた。