とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

今、ユベントスのサッカーが一番楽しい。ローマを4-0で一蹴。

 CLも興味深いし、プレミアリーグからも目が離せないが、今、最も楽しく安定したサッカーを展開しているのはユベントス。先週に行われた第34節ローマ戦を遅ればせながら観戦した。前節の時点で首位ユベントスと2位ACミランとの勝点差はわずか1。だが、5位ASローマとの対戦では、そうした切迫感は一切見せなかった。トッティを温存したとは言え、全くユベントスの敵ではなかった。
 立ち上がり4分、左SBデチェリエからブチニッチにパス。DFに囲まれながら左サイドにスルーパス。デチェリエのクロスに、クアリアレッラがDFを引き付け、後方からビダルが走り込んでシュート。あっさりと先制する。
 すると次は8分。ゴールキックブチニッチが受けて、右サイドに流すと、またもビダルが走り込んでミドルシュート。何とわずか8分で2点をリードした。11分にはマルキージオから右に流してリヒトシュタイナーのクロスをブチニッチがシュート。GKステケレンブルフが弾いたところにクアリアレッラが詰める。21分にはピルロのFKにキエッリーニがヘディングシュート。
 ユベントスのプレスが速く、ローマはロングシュートしか攻め手がない。ピルロを起点に面白いようにパスがつながり、次々と選手が湧き出てくる。そして26分、ブチニッチが左に流すと、マルキージオがGKと一対一。かわそうとしたところをGKステケレンブルフの手がわずかにマルキージオの足に触れて倒れる。PK。しかもGKレッドカード。倒れたほうが巧いのか、あそこまで簡単にフリーにしたのだから仕方ないのか。
 GKがクルチに代わり、ピルロの蹴ったPKは一旦はGKが弾いたものの冷静にピルロが押し込み、ゴール。ユベントスが3点目を入れる。38分にもCKのこぼれ球をデチェリエがミドルシュート。実に伸び伸びと楽しそうにユベントスの選手たちが躍動する。
 後半に入ってもユベントス・ペース。4分、ピルロの縦パスをブチニッチが前につなぎ、クアリアレッラの落としをブチニッチがシュート。6分にもピルロの縦パスから、今度はブチニッチが戻してピルロが大きく右に振る。リヒトシュタイナーのクロスはGKクルチが抑えるが、ピルロを起点に有機的に選手が動き、パスがつながる。
 そして7分、キエッリーニが持ち上がり、デチェリエからマルキージオが左に流す。デチェリエが受けて、クロスをブチニッチが落とし、マルキージオがシュート。ついに4点目を入れる。
 この後、ローマはボージャン、ラメラを投入すると、ユベントスはボッリエッロ、そして16分にはデルピエロを投入。さらに22分にはビダルに代えてジャッケリーニ。4点差を付けたユベントスは余裕でパスを回し、無理をしない。26分、デチェリエからデルピエロがボールを持ってパス。マルキージオのシュートはGKクルチがナイスセーブ。
 結局このままユベントスがゲームを支配してタイムアップ。4-0でユベントスが勝利した。ミランが引き分けたため、2位との勝ち点差を3に広げ、優勝へ一歩前進した。それにしてもユベントスのサッカーは楽しい。ピルロデルピエロのベテランにビダルマルキージオがよく動き、デチェリエ、リヒトシュタイナーの両WBも積極的。そしてキエッリーニがよく押し上げてコンパクトに攻めていく。今、最高に楽しいサッカーをしているのは間違いなくユベントスだ。