とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

首位決戦マンチェスター・ダービー、ファーガソン監督が策に溺れ、マンCが完勝。

 勝ち点差3で迎えたユナイテッド対シティのマンチェスター・ダービー。マンCはテベスアグエロの2トップにナスリ、シルバの攻撃的MF、バリー、Y.トゥーレのダブルボランチとベストメンバーを組んできた。対するマンUバレンシア、A.ヤング、ウェルベックエルナンデスらの攻撃的選手をベンチに置き、ルーニーのワントップ。パクチソンギグススコールズらのベテランを中盤に配してきた。また右SBにはフィル・ジョーンズ。負傷欠場のビディッチは仕方ないにしてもラファエルをベンチに置いての守備的な先発はファーガソン監督のゲームプランを感じさせる。
 序盤、マンUがいつものとおり積極的に押してくる。対するマンCは集中力高くよく守る。マンUは中盤を厚く守り、マンCの攻め手を封じてきた。
 しかしそれも15分まで。16分、ナスリがドリブルでDFをかわして持ち上がると、スルーパステベスが走り込んでクロス。ここはDFがクリアするが、次第に中盤のキープ力に勝るマンCが押し返してくる。25分にはショートコーナーからシルバのクロスをDFがクリア。サバレタが拾い、レスコットの落としにアグエロがシュート。観客席でアグエロの妻と義父のマラドーナが立ち上がる。
 このゲーム、右SBサバレタがよく切れている。ナスリも運動量多く、ピッチの両サイドで起点となる。特にサバレタとのコンビで右サイドからよくチャンスをつくる。35分、Y.トゥーレの大きなサイドチェンジからナスリがバリーとのワンツーで切れ込み、クロスにアグエロがシュート。36分、D.シルバが左サイドからクロス。アグエロが落とすがテベスがうまくタイミングが合わず右に流すと、サバレタがシュート。アグエロが詰めていただけに任せればよかった。残念。
 40分にはカウンターからテベスがドリブル、Y.トゥーレがつないでアグエロがDFに囲まれながらも打開してシュート。前半終了間際、マンCが攻め込む。ロスタイム1分、D.シルバのCKにCBコンパニーがドンピシャのヘディングシュート。絶好の時間帯でマンCが先制した。
 後半、両チームともメンバー変更なし。またも序盤マンUが攻め込んでくる。4分にはナニがシュート。GKハートが弾き出す。13分、パクチソンに代えてウェルベックを投入。前線で収めどころができてマンUが押してくるが、マンCも集中力高く守り切る。
 22分にはテベスに代えてデヨングを投入。いよいよ守りを堅くする。そしてカウンター。27分、Y.トゥーレがミドルシュート。32分にもスローインからアグエロがドリブル、シュート。33分、マンUスコールズに代えてバレンシア投入。デヨング、イエロー。キャリック、イエロー。ファーガソン監督とマンチーニ監督の口論。次第にヒートアップしてくるが、ゲームは動かない。37分、Y.トゥーレがドリブルからシュート。
 37分、マンCがD.シルバに代えてリチャーズを投入。3バックにして守りを固める。マンUはナニに代えてA.ヤング。その後、ヤングも頑張るが、遅きに失した感が高い。43分、Y.トゥーレからナスリのスルーパスサバレタが走り込み、クロスを左SBクリシーがシュート。GKデヘアが好セーブ。45分、カウンターからサバレタが前に送り、アグエロの落とし。受けたナスリが大きなサイドチェンジ。Y.トゥーレが追い付き、ドリブルからクロス。ナスリが走り込み、DFをかわしてシュートを狙うが、P.ジョーンズがクリア。
 5分間の長過ぎるロスタイム。だがマンUが攻め切れない。逆にマンCがミルナーの投入など悠々と時間を使い守り切った。1-0だが、マンCの完勝。これで首位逆転。マンCが44年振り優勝にいよいよ一歩近付いた。後藤健生氏はもうマンCの優勝が決まったかのような評論を書いているが、そう思うのもむべなるかな。
 残り2ゲーム。だがマンチーニ監督はゲーム終了後のインタビューで「まだマンUの方が優勝に近い。我々の方が残りゲームの相手が厳しい。」とチームを引き締めている。確かに。次節、4位CL出場権を争うニューカッスル戦がもう一つの山場だ。これを乗り切り、何とか優勝をもぎ取りたい。頑張れ、マンC。