とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

エスパルス、執念のロスタイム・ゴールでドロー。

 3連勝、前節には首位ベガルタを破り、2位まで上がってきたエスパルス。大前、高木に伊藤の若い3トップで溌剌としたゲームが観られるかと思っていたが、対するセレッソの若いダブルボランチ、扇原と山口がよく効いて、なかなか攻め切れない。我慢の展開が続いた。
 序盤から速いプレスでセレッソを押し込むエスパルス。特に左SBイ・キジェ、右SB吉田が高く上がり攻め込んでいく。だが大前は中盤まで下がってボールに触るものの、トップに張る伊藤や高木にはなかなかボールが入らない。
 対するセレッソケンペスと柿谷の2トップ。キム・ボギョンと清武の中盤もボールに触る機会が少ないと思っていたら、15分、清武のふんばりからチャンスをつかむ。ドリブルでPA内に進入、切り返してはDFをかわそうとするが、振り切れず戻すと、左SB黒木のクロスに大外でケンペスがヘディングシュート。クロスにつられてGK林が飛び出し、シュートがポストに当たってはね返ったところを柿谷が押し込む。初めてのチャンスでセレッソがゴールを決めた。
 20分にも扇谷から山口のサイドチェンジに清武がミドルシュートを放つが、枠を外す。その後は膠着状態。エスパルスも攻めようとするが、セレッソのダブルボランチがよく効いて、シュートチャンスも訪れない。
 33分、清武から右に長いパス。酒本がイ・キジェをかわしてクロスを入れると、ケンペスがヘディングシュート。だがわずかに外してしまう。前半のエスパルスのシュートは45分のアレックスのFKのみ。だがGKキム・ジンヒョンがナイスセーブ。ロスタイム、柿谷からケンペスのポストにキム・ボギョンが切れ込んでシュートを放つが、今度はGK林がナイスセーブ。前半はセレッソがリードして終了した。
 後半もエスパルス・ペース。8分、吉田のクロスを伊藤が落としてアレックスがつなぎ、高木がシュート。だがGKキム・ジンヒョンがセーブ。
 ゴトビ監督は、このゲームほとんど見せ場のなかった高木を早々と諦め、10分に高原に交代。18分には大前も下げて小林大吾を投入した。伊藤とアレックスがWGに張る。すると22分、高原が中盤に下がってボールを奪い、アレックスが左に流してイ・キジェのクロスに高原が飛び込む。ヘディングシュートはややかぶってしまう。
 33分には吉田に代えてジミー・フランサを投入。河井を右SBに回し、超攻撃的な布陣。38分、伊藤のクロスにアレックス、フランサ、高原が飛び込む。41分、イ・キジェのFKに高原がヘディングシュート。枠を外す。
 セレッソも43分、ケンペスがCB二人をかわしGKと一対一になるが、林がナイス飛び出しでクリアした。エスパルス危機一発。45分、高原のサイドチェンジに河井がクロス。フランサがヘディングシュート。ロスタイム3分、イ・キジェのクロスを高原が戻し、小林がヘディングシュート。だがライン上で茂庭がはね返す。
 ロスタイム5分が経過した後のCK。ゴール前でルーズボールの競り合いの末、後方から河井が再度放り込むと、茂庭のクリアがアレックスに当たりゴール前に戻る。村松が飛び込みGKキム・ジンヒョンと交錯。こぼれ球をアレックスが押し込む。ゴール。同点。そしてタイムアップ。ソアレス監督が猛抗議をするが、それも仕方ない。タイムオーバー、そしてGKへのファール。しかし認められない。エスパルスがロスタイム5分、執念のゴールで同点に追い付いた。
 だがエスパルスもけっしていいゲームではなかった。セレッソの守備がよかったとは言え、ミスパスが多いし、仕掛けも少ない。3位のサンフレッチェレイソルに敗れているし、いよいよJリーグは混戦・団子状態になっていきそうだ。