とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

W杯最終予選に向けて、連携はイマイチ。個人の力量でアゼルバイジャンに勝利。

 W杯最終予選を10日後に控えた最後にして久し振りのテストマッチ。3次予選の残り2ゲームを連敗したこともあり、FIFAランク109位のアゼルバイジャン相手に楽勝して勢いを付けたいところ。加えて海外組、特に久し振りに代表に選ばれた本田がどんなプレーをするのか見たかった。
 ところがアゼルバイジャンが思いの外、積極的に前からプレスをかけてくる。2分、長谷部のサイドチェンジから香川が抜け出すが、速いDFの寄せにダイレクトシュートは枠を捉えられない。その後も日本はミスパスやつなぎのパスをカットされることが多く、攻撃の組み立てに苦労する。11分、香川のスルーパスに長友が抜けて、クロスに岡崎がシュート。だがGKアガエフの正面。
 本田のキープ力、香川の変幻自在の動きは変わらないものの、長谷部からの縦パスがアゼルバイジャンの速い出足にひっかかり、うまくつながらない。17分、本田のキープから長谷部のスルーパスに森本が抜けて、シュートはネットを揺するが、オフサイド。森本はいつもどおりのメリハリのある上げ下げができていた。19分、長友のスローインから本田のキープに香川がスイッチしてボールを受けてシュート。23分には本田のCKのクリアを細貝がミドルシュート。だがGKアガエフの正面。さらにこぼれを伊野波がシュートするが枠を外した。
 直後の24分には本田のFK。無回転シュートがゴール前で落ちてくるが、GKアガエフがわずかに弾き、バーに当たって外に出る。GKナイスセーブ。この本田のFKには鳥肌が立った。さらに25分、本田のCKのクリアを栗原がヘッドでつなぎ、岡崎がシュート。
 惜しい場面を決めきれないと、その後日本の攻撃がしばらく停滞する。長友が上がり切れず、内田もミドルシュートは放つものの、連携は今一つ。37分には森本が腰を痛めて前田に交代する。やや押された展開で前半も終わろうとした42分、カウンターから長谷部が縦パス。本田がポストに入り長谷部に戻すと、左サイドにスルーパス。そこに香川が抜け出し、DFを深い切り返しでかわすと、狙いすましたミドルシュート。ようやく日本が先制点を挙げた。
 そこからしばらく日本が盛り返す。44分、長谷部のスルーパスに内田が上がってクロスを本田がシュート。逆にアゼルバイジャンもロスタイム、FWアリエフからFWオズカラのクロスに左SHブタクがシュート。GK川島がファインセーブ。前半はこのまま終える。
 後半頭から内田と長谷部に代えて、酒井と高橋を投入。2分、アゼルバイジャンのFWオズカラが速いドリブルからシュートを見せる。栗原が追い付けない。その後しばらく膠着状態が続く。13分、本田のスルーパスに香川が抜け出しクロス、も中に人がいない。そして14分、香川のクロスを本田がヘッドで落とす。岡崎が合わせて右足を振る。空振ったように見えたが、ボールはDFの胸に当たりゴールに転がり込んだ。日本追加点。
 これで楽になった日本はようやく圧倒的に攻めていく。15分、酒井のクロスに本田がドンピシャ・ヘッド。だがGKアガエフの正面。17分には香川に代えて宮市を投入する。18分、高橋のクロスに岡崎がヘディングシュート。だがGKアガエフがナイスセーブ。28分には岡崎が左に流し、宮市が中に切れ込んでミドルシュート。GKアガエフが横っ飛びセーブする。
 30分、長友から途中交代の憲剛の落としを高橋がミドルシュート。わずかに枠を外した。が、高橋は攻守に落ち着いてプレーし、いい動きを見せていた。守備だけでなく、機を見て積極的に上がっては攻撃をサポートする。31分、宮市の上がりからクロスに岡崎がヘディングシュート。宮市もボールを持てば積極的に仕掛けたが、まだ周りとの連携はイマイチ。もっと思い切って宮市を走らせる展開でもよかった。
 37分、アゼルバイジャンもFKからCBナビエフのシュートはポストを叩く。日本は中盤がルーズになり、落ち着かない展開。41分、本田のクロスを高橋が落とし、憲剛がミドルシュート。だがこれもGKアガエフの正面。結局このまま2-0で日本が勝利した。
 Jリーグの選手は、この後、週末にゲームがあり、ACL組はさらにベスト16のゲームが続く。その間、海外組を集めて連携練習でもするのだろうか。勝利は予定どおり。だがもう少し連携を詰めないと最終予選は楽に勝たせてはくれない。少し安心、けっこう心配なテストマッチだった。大丈夫かな、日本?