とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

極上!今季サイコー!まるでプレミアみたい! FC東京対レッズは渾身のドローで大満足!

 すばらしいゲームだった。FC東京ポポヴィッチ監督。レッズ、ペトロヴィッチ監督。今季のJリーグを代表する智将同士の対戦は、選手たちも全てを出し尽くして最高のゲームを展開した。終盤、ドローでも満足と思ったが、何と後半40分過ぎに1点ずつ取り合ってのドロー。もう言うこともない大満足のゲームだった。
 序盤は静かに一進一退の展開。レッズが守備ブロックを作って守りからカウンターを狙うと、FC東京はパスを回して隙を窺う。14分、ルーカスのクロスにCF渡辺がヘディングシュート。19分、椋原が縦に入れると、ルーカスのクロス、渡辺がヒールで落とし、ルーカスがシュート。DFのブロックを石川がシュート。梅崎がブロックする。22分には梅崎から柏木がミドルシュート。けっしてシュートシーンは多くないが、緊迫した展開が続く。
 ところが前半終盤、俄然両チーム攻撃が激しくなる。32分、高橋の縦パスを梶山が左サイドに流すと、石川がシュート。ポストに当たりはね返ったところを高橋がシュート。さらにDFのブロックを椋原がループ気味のシュート。GK加藤がキャッチする。
 レッズも負けてはいない。35分、槙野が上がってクロスをポポが左に流し、梅崎がシュート。GK権田がナイスセーブ。さらに38分、槙野から阿部、柏木とつなぎ、梅崎のクロスにポポがアクロバティックなアウトサイドシュート。44分、中盤でマルシオ・リシャルデスが起点となって、左サイドに送ると、ポポが走り込み、切り返してのクロスにファーサイドにマルシオが走り込みシュート。またも権田がスーパーセーブ。FC東京もロスタイム、梶山からルーカスがクロスを入れて、最後は渡辺がシュート。だがうまく合わずDFがブロック。緊迫した展開の中、前半を終えた。
 FC東京は代表に選出された高橋がいい。長谷川アーリアジャスールとのバランスの取れた守備から、前に縦パスが入って攻撃をリードする。しかしレッズも梶山を自由にさせない。阿部と鈴木の守備がいい。レッズは槙野からFC東京の守備を崩そうとするが、森重、徳永の守備も固い。
 後半も厳しい闘いが続く。特にレッズのプレスが速い。10分、ルーカスから梶山のポストに高橋がスルーパス。左SB椋原が抜け出すが、槙野がブロックしてシュートを打たせない。16分にはFC東京が中盤でワンタッチパスをつなぎ、最後は長谷川のスルーパスに椋原。だが届かない。
 さらに17分、梶山から石川、椋原のクロスに梶山がボレーシュート。22分にはCB徳永が右サイドをドリブルで上がり、梶山と渡辺との縦のパス交換から右に流し、徳永がシュート。FC東京が次第にペースを握り出す。
 するとレッズは18分、ポポに代わり原口。さらに24分、平川に代わり宇賀神を投入する。29分、宇賀神から柏木がミドルシュート。これはGK権田の正面。30分には梅崎のミドルシュートがバーを叩く。原口が前線で前を向いてドリブルをすると、DFを引き付けてスペースが空く。宇賀神が運動量を生かし再三右サイドを駆け上がる。FC東京も40分、渡辺に代えて谷澤を投入。ルーカスをトップに上げる。
 43分、槙野のサイドチェンジから宇賀神、柏木とつなぎ、マルシオのスルーパスに原口が走り込みシュート。DFがブロック。そして直後の43分、マルシオの粘りから柏木が右サイドをドリブルでDF3人を引き連れて粘り強くPA内に侵入すると、原口がワンタッチで落とし、マルシオがシュート。ついにレッズが先制点を挙げた。
 もう引分けでも十分と思った40分過ぎ。どちらかと言えば押され気味だったレッズが、一瞬のチャンスを粘り強いプレーからモノにした。これで決まり、と思ったが、何とその後、プレミア張りのドラマが待っていた。ロスタイム1分、石川のドリブルから得たCK。石川が蹴ると、ゴール正面で森重がドンピシャのヘディングシュート。何と!FC東京が追い付く!
 しかもそれだけで終わらない。ロスタイム4分、FC東京がCKからまたも森重が倒れながら足に当てたボールがゴールに飛ぶと、GK加藤が抑える。ロスタイム6分、レッズも宇賀神のクロスに原口がヘディングシュート。ポストに弾き返される。さすがにこれでタイムアップ。死力を尽くしたゲームは1対1のドロー。観客、監督、選手、みんなナットクの結果でゲームを終えた。
 両監督も本当に楽しそう。満足感一杯の表情。選手たちもそう。サポーターも大満足。そしてボクも。Jリーグ今シーズン最高のゲームだった。Jリーグが誕生して20年目、こんなゲームができるようになったんだなと強い感慨を感じた。