とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

審判と日程に負けたFC東京。ACL日本勢全滅。

 ACLは結局、FC東京柏レイソルもラウンド16で敗退し、せっかく日本で開催するクラブWCだというのに、全チーム敗退が決まった。やはりグループリーグは1位抜けしないとベスト8には進出できないのか。決勝トーナメントでアウェイの壁は予想以上に大きい。
 ふがいないゲームで敗退したグランパスはさておき、Jリーグの前節レッズ戦でいいゲームを見せたFC東京がどんな戦いをしたのか興味があって、FC東京広州恒大戦を録画観戦した。ところがFC東京も動きが悪い。それに加え、審判がアウェイの笛。気温30度、湿度75%の悪条件にも祟られ、いつもの力を見せることなく敗退してしまった。
 それでも前半序盤はFC東京のプレスも早く、パスもよくつないで押し込んでいく。15分にはFKからトリックプレーの末、ルーカスがシュート。だが枠を外す。16分、左SB椋原のスローインから梶山の落としをルーカスがミドルシュート。GKがキャッチ。
 26分、明らかなオフサイドに、飛び出した選手を倒した森重がファールの判定。それはおかしいだろ。しかしそこからFC東京の動きが落ちて、広州ペースになってくる。28分、FW姜寧を起点にボランチ鄭智のサイドチェンジからムリキが落とし、コンカがシュート。そして30分、右SBチョ・ウォンヒがワンツーでムリキのスルーパスに抜け出し、クロスにクレオがシュート。広州が先制点を挙げる。しかしこの場面もクレオは明らかなオフサイドポジション。クロスもマイナスには見えなかった。
 これでFC東京の動きがめっきり落ちる。42分、森重が完全に身体を入れてボールキープしたところを後ろから押して倒れて、森重のファール。コンカのFKは壁に当たってわずかにそれたが、それにしても微妙な判定が続く。
 後半開始1分、石川がやる気を見せるミドルシュート。しかし5分、コンカからクレオの落としを姜寧がシュート。7分にはムリキのドリブルで左サイドを抜き、クロスにクレオがシュート。DFのブロックをCM鄭智がシュート。権田が何とかセーブ。
 FC東京の中盤は長谷川アーリアジャスールと米本のボランチコンビに梶山のトップ下。だが、広州の早いプレスの前にボランチ、特に米本からボールが出てこない。たまりかねて10分、米本に代えて谷澤を投入。梶山をボランチに下げて、ルーカスをトップ下に移動する。11分、石川のクロスに渡辺がヘディングシュート。だが枠に入らない。
 梶山がボランチに下がって、サイドへ長いパスが出るようになるが、そこからゴール前になかなかボールが入らない。広州は中盤のプレスからボールを奪うと、速いカウンター攻撃。30分、コンカに代えて告林を投入。この告林がまたFC東京を悩ませる。
 31分、ルーカスから梶山がミドルシュート。34分、石川のミドルシュート。35分、告林がミドルシュート。37分、ムリキのFK。GK権田がナイスセーブ。39分、石川に代えて河野を投入。すると直後の39分、河野のクロスにルーカスがヘディングシュート。ポストに当たりはね返される。攻勢に出てもツキがない。逆に41分、ムリキのスルーパスに告林がシュート。GK権田がナイスセーブ。こぼれをムリキが狙う。さらに43分にはカウンターから告林がドリブル。クロスにムリキが走り込みシュート。FC東京は攻めるが、攻め切れず、再三カウンターを浴びる。
 30度の気温ときつい日程がFC東京から動きを奪う。それでもロスタイム2分、河野のスルーパスからルーカスが落とし、長谷川が左に回して林が飛び込む。GKとDFがぶつかりGKが倒れる。だが何故かFC東京のファール。またかよ。GK治療で長い時間を取ってのロスタイム10分、河野のCKにGK権田が上がってヘディングシュート。だが枠に入らない。結局このままタイムアップ。悔しいラウンド16での敗退が決まった。
 権田が泣きじゃくる。だが完全な力負け。暑い気候と厳しい日程からの疲労。そしてCB不在が効いた。やはりまだ十分調子が出ないJリーグ開始とほぼ同時に始まるACLグループリーグをいかに1位で抜けるかがカギになる。そしてどのチームもそこを克服できなかった。
 これでクラブWCに出場するには開催国枠のJリーグ優勝を狙うしかなくなった。それでもそれでJリーグがさらに面白くなるなら良しとしよう。白熱したゲームを見せてくれ。