とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

INAC神戸、浦和レディースを突き放し、首位キープ。

 3位、浦和レディース。2位、日テレベレーザと続く前半戦折り返しの第8節・第9節。まずは浦和レディースとの対戦、INAC神戸は京川の負傷後起用していた中島のワントップに代えて、久し振りに大野をワントップに入れて、中盤は澤をアンカーに南山とチ・ソヨン。昨シーズンを快調に戦った時のフォーメーションに戻してきた。
 浦和レディースは荒川・吉良の2トップ。柳田、矢野、土橋とベテランをうまく挟んで、柴田、加藤、和田といった10代選手も積極的に起用する今シーズン好調のフォーメーション。
 キックオフ直後の1分、荒川のスルーパスに吉良が抜け出し、GKと一対一。だがシュートはポストの左に外してしまう。これを決めていればその後の展開はよほど違ったものになっていただろうに全く残念。
 その後はINACがポゼッション高くパスを回すが、浦和レディースも運動量多く、厳しいプレスでほぼ互角の伯仲した展開。13分には荒川のキープから右に流し、吉良がシュート。DFがブロックする。その後も両チーム高い集中力で引き締まったいいゲームが続く。
 この膠着状態を破ったのは32分、右SB土橋から川澄がボールを奪うと、ドリブルからチ・ソヨン、高瀬、澤とつなぎ、近賀が高瀬とのワンツーで右サイドを向け出す。クロスに川澄と南山が飛び込むがわずかに届かない。しかしこのプレーで押し込むと、その後もINACの攻勢が続く。36分、近賀が今度はチ・ソヨンとのワンツーで抜け出すと、クロスに高瀬がシュート。GK山郷がナイスセーブ。浦和レディースの懸命な守備が続く。43分にはカウンターから荒川が飛び出し、右SH柴田がシュートを放つが枠を外した。
 後半に入っても緊迫したゲーム。4分、土橋のクロスに荒川が飛び込むと、INACも5分、高瀬がドリブルでゴール前に進入し、戻しのパスを送るが、DFがクリア。だが先制点は一瞬。7分、左SB高良からのフィードで川澄が左サイドを抜け出すと、いったん切り返して中へのドリブルからスルーパスに高瀬が抜け出す。GK山郷の脇を抜く落ち着いたシュートでゴール。INACが先制した。
 さらに15分には南山に代えてベッキーを投入。するとさらにINACの圧力が高まる。18分、澤から近賀のクロスにベッキーが飛び込むが、GK山郷がセーブ。浦和も22分、柳田のミドルシュート。直後のCKに荒川がシュート。だが枠を外してしまう。直後の24分、加藤と柳田に代えて楢本と藤田を投入。
 INACは25分、チ・ソヨンのクロスにベッキーがヘディングシュート。山郷がセーブ。31分には土橋のクロスに荒川が合わせるが、シュートはまたも枠外。すると直後の31分、チ・ソヨンがドリブルで切れ込み、スルーパスに高瀬が抜け出してシュート。1点目と同じ形でINACが突き放す。
 さらに35分、ボランチの楢本を澤とチ・ソヨンで挟んでボールを奪うと、チ・ソヨンが左に長いパス。川澄がドリブルで抜け出し、シュート。ダメ押しの3点目を入れる。43分には至近距離からのチ・ソヨンのシュート。これは山郷がスーパーセーブ。だがゲームはこのまま終わり、3-0でINACが勝利した。
 大野がトップに入るとさらにボールキープ率が高まり、中盤を自由に支配する。また澤が守備に攻撃によく効いている。浦和レディースもよく戦い、好ゲームを演出したが、中盤の戦いでINACに勝てず、ゲームをコントロールできなかった。完敗。だが若い選手たちの敢闘精神には感服する。この勢いのまま、さらに生きのいいサッカーを続けてほしい。
 さて次節はINAC神戸日テレベレーザの首位決戦。ベレーザの反発心に期待したい。