ユーロ2012、グループBの第2節。オランダ相手に勝利を挙げたデンマークとドイツ相手にいいゲームをするも敗戦したポルトガルの対戦。ポルトガルがドイツ戦の勢いのまま、初勝利をめざして飛ばしていくのかなと思ったが、序盤は一方的にデンマークが攻めていく。
それでも10分過ぎ、クリスチアーノ・ロナウドのドリブルを合図に次第にポルトガルがペースを取り戻していく。13分、ショートCKからCMミゲウ・ベローゾがミドルシュート。16分にはメイレレスのミドルシュートからこぼれたところをC.ロナウドがシュート。さらに21分、C.ロナウドがFKを蹴るが、ふかしてしまう。
それでも24分、左MFモウチーニョのCKにCBペペがニアに飛び込んでヘディングシュート。これがゴールに吸い込まれ、ポルトガルが先制した。だが、あまり面白くない。31分、C.ロナウドがドリブルを仕掛けるが、突然クロス。CFポルティガが届かない。連携がまったく見られない。ドイツ戦のポルトガルはこんなヘタレなサッカーをしていたっけ。個人技に頼るサッカー。34分、C.ロナウドのFKは壁に阻まれる。
それでも36分、ナニのクロスにポスティガがニアに走り込みシュート。ポルトガルが個人能力で2点目を挙げた。だがデンマークも黙ってはいない。41分、右SBヤコブセンの落としをヤコブ・ポウルセンがゴール前にクロス。これをクローン・デリがヘッドで戻し、ベントナーがヘディングシュート。デンマークらしい体格を生かした長く高い攻撃で1点を返す。
ポルトガルは44分、ナニのクロスにポスティガが飛び込むが届かず、GKアンデルセンがクリア。C.ロナウドが詰めるがCBケアーがクリア。ロスタイムにもナニがクロスを入れるが、デンマークDFがクリアした。
後半5分、ナニのクロスでロナウドが抜け出し、ドリブルからシュート。だが、GKアンデルセンがファインセーブ。どこかC.ロナウドに元気がない。その後、デンマークがポゼッション高くパスを回し、ポルトガルの隙を窺う。ポルトガルはカウンター狙い。17分、ベントナーの大きなサイドチェンジから右SBヤコブセンのクロス。DFに当たってこぼれたところをクビストがミドルシュート。
19分、ロナウドがDFに囲まれながら右アウトサイドでポスティガに流す。これは見事だったが、アッガーがクリア。逆に27分、後方からのフィードを受けてベントナーが切り返しからシュート。しかしこれは惜しくも枠を外す。
そして33分、途中交代オリベイラが右に流し、ナニが斜めにクロスを入れると、C.ロナウドがフリーで抜け出す。GKと一対一。ところがシュートが枠に入らない。どこか覇気のないC.ロナウド。この日のC.ロナウドは贋者？ いつもの積極的に仕掛ける姿勢がないし、眼も虚ろだ。
なんてC.ロナウドの心配をしていたら、デンマークが反撃。35分、ヤコブセンの長いクロスにベントナーのヘディングシュートがゴールをこじ開けた。デンマーク同点。
何としても勝利が欲しいポルトガルは37分、C.ロナウドが右SBヤコブセンに倒されFKを得る。C.ロナウドが蹴ったが、GKアンデルセンがキャッチした。39分にはメイレレスに代えてバレラを投入。するとこれが当たる。
42分、左サイド、コエントランのクロスにバレラが一旦はシュートミスするものの、再度反転から強烈なシュートをネットに突き刺した。ゴール。またもポルトガルが突き放す。ゲームはこのまま終了し、ポルトガルが待望の初勝利、勝ち点3を手に入れた。
もう一つのドイツ対オランダはドイツが勝利。第3節の組み合わせはドイツ対デンマークとポルトガル対オランダ。ドイツがよもやデンマークに負けることはないだろうから、ポルトガルはオランダに勝てば準々決勝進出が決定する。あのドイツ戦の覇気を取り戻せば十分可能性がある。C.ロナウドも絶不調を脱してくれるだろうか。
