とんま天狗は雲の上

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マンC王者のメンタリティ? 2度のビハインドを追い付く幸運。

 香川がマンUで初ゴールを挙げた第2節フラム戦の方が先に行われたし、その放送も録画済みだが、NHKの放映順に従って、リバプール対マンCの一戦から。
 リバプールのメンバーが一新した。いつもながら吉松アナウンサーが担当するNHKの実況は、言い間違いも多いし、知ったかぶりで誤った情報を平気で話すし、加えて肝心の情報を伝えない。このゲームでは新監督ブレンダン・ロジャースとともにスウォンジーから移籍したアレンがボランチの底でチームを支え、ローマから移籍した右SHボリーニが決定的な仕事をこなしていたが、他にもスターリング、シェルビーといった初めて名前を聞く選手が活躍した。スターリングは弱冠18歳。昨シーズン17歳107日でプレミアリーグ出場を果たした期待の若手。シェルビーも昨シーズンリバプールに移籍した21歳の若い選手だが、このゲームでは前半5分から途中出場し、熱くかつ献身的なプレーでチームに貢献した。
 さて序盤はマンCがやや押し気味。レスコットを休ませ、コロ・トゥーレを起用したが、K.トゥーレが右サイド一杯に張り、真ん中にサバレタがいる。あれ、どうしてとよく見ると3バック。コンパニーを中央に右にK.トゥーレ、左にサバレタコラロフが左サイド高く張って、右サイドにはミルナー。デヨングとヤヤ・トゥーレボランチにナスリがトップ下。FWはバロテッリテベスで組む。
 開始5分、CMで先発したルーカスが右腿の不調を訴え、早々とシェルビーに交代する。するとそこからゲームは次第にリバプール・ペースとなってくる。18分、左WGスターリングのクロスに右WGボリーニがシュート。いい動きを見せる。決定的なチャンスは先にマンC。19分、ナスリが中へのドリブルからスルーパスを出すと、テベスが走り込んでライン際からシュート。カーブをかけてGKの横を抜き、ファーサイドのポストに当たる。しかしDFがクリア。
 リバプールはホーム・アンフィールドの熱狂的な声援を受けて、スアレスを中心に荒っぽいというか、いかにもイングランドらしい、激しく当たりのサッカーを展開する。28分、グレン・ジョンソンのドリブルからボリーニがシュート。30分、シェルビーからスターリングがシュート。これはDFが身体を張る。そして33分、ジェラードのアーリークロスをコンパニーがあわやオウンゴールというクリアを見せると、直後のCKにスクルテルがゴール前に飛び込んでDF二人を弾き飛ばす強烈なヘディングシュート。リバプールが先制した。42分にもアレンの縦パスにスアレスミドルシュート。前半はリバプール・ペース。マンCはダビド・シルバをベンチに、アグエロが前節のケガで欠場。慣れない3バックのせいもあってか、攻撃にリズムが作れないまま前半を終えた。
 後半に入っても序盤は同じような展開。5分、Y.トゥーレがプレスを受けて、苦し紛れの横パスをサバレタの前でボリーニがカット。そのままドリブルで上がり、最後はクロスにスアレスがシュート。マンCは15分、このゲーム生彩のなかったナスリに代えてロドウェルを投入。Y.トゥーレを1列前に上げる。さらに17分にはバロテッリに代えてジェコ。すると18分、右深い位置からのテベスのクロスをファーサイドで右SBケリーがクリア。これがY.トゥーレの前にこぼれ、すかさずシュート。幾分ラッキーな形でマンCが同点に追いつく。
 これでマンCペースになるかと思ったが、すぐに21分、ジェラードのゴール前でのミドルシュートロドウェルがブロックに入ったが、これが手に当たってハンドの判定。スアレスが蹴ったFKは壁の右を巻いてゴール右下にワンバウンドで入る。GKハートも如何ともしがたい絶妙なFKでリバプールは再びリードする。
 マンCのパスがつながらない。リバプールが押し込んでいく。ところが35分、CBスクルテルが右サイドに大きく開いたところでプレッシャーを受けてゴール前に長いバックパスを送ると、待ち構えていたのはテベス。ごっつぁんクロスでGKと一対一となったテベスが悠々GKレイナをかわし、ゴールに流し込む。超ラッキーな形でマンCが同点に追い付いた。
 その後は両チーム怒涛の攻撃。37分、ジェラードの落としからシェルビーが強烈なミドルシュートを放つと、マンCも38分、ジェコがミドルシュート。41分にはY.トゥーレからテベスをつなぎ、左サイド、コラロフのクロスにジェコが合わせるが、枠を外す。43分、CKのこぼれをシェルビーがミドルシュート。43分、スアレスのクロスに途中交代キャロルがヘディングシュート。ライン上でロドウェルがクリア。ロスタイムにはG.ジョンソンがミドルシュートを放つが、GKハートがキャッチ。しかし結局その後はゴールが生まれず、2-2のドローで終わった。
 リバプールは初戦のウェストブロミッチ戦0-3の敗戦を払拭する激しい戦いを見せたが、マンCの2度のラッキーなゴールで追い付かれた残念な結果に。マンCはまだ選手の調子にばらつきがある中での引分けは本当についていた。こういった勝ち点が最後に効いてくるかもしれない。いずれにせよまだ開幕直後、リバプールの今シーズンへの強い思いが感じられたハードでタフなゲームだった。今シーズンのリバプールは楽しみだ。