とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

香川、見事な追撃ゴールも届かず、トットナムに23年振りのアウェイ勝利を献上。

 マンUホームのオールドトラフォードで23年間勝利のないトットナム。今シーズン、デアスボラズ監督が就任し、序盤は出遅れたものの連勝で調子を上げてきた。ファンデルファールトモドリッチを放出し中盤が大丈夫かと思ったが、デンベレとデンプシーが入って却って落ち着き、ベイル、レノン、デフォーの快速トリオが生きている。
 開始2分、アスエコトのケガで左SBに入ったヴェルトンゲンがベイルとのワンツーから上がっていく。途中、ボールが足に付かない感じもあったが、最後は思い切ってシュート。これがエバンスに当たりゴールに飛び込む。トットナムが早々に先制した。
 9分には右SHレノンがドリブルからシュート。DFがブロックするが、マンUは動きが少ない。眠そうな立ち上がり。ギグスにほとんど攻撃に絡む動きがなく、ファンペルシー、ナニ、香川が孤立する。香川はデンベレとサンドロに徹底マークされ、ボールを受けてもチェックが厳しい。下がって受けるが、そこから展開ができない。DF、MF、FWが分断されバラバラ。31分、キャリックの縦パスを香川が受けてギグスにスルーパス。右に開いて香川にクロスを入れるもDFがカット。
 そして32分、ファンペルシーのキープをサンドロが奪い、デンベレにつないでベイルが飛び出す。デフォーが左サイドに逃げてCBエバンスを惹きつけ、空いたスペースにベイルが走り込む。ファーディナンドを突き放しシュート。トットナムが追加点を挙げた。
 40分を過ぎてようやくマンUが攻撃的に。44分ナニのシュートがマンUの初シュート。前半は唯一、香川が一人が動いていたが、結局何もできず、何もしないまま45分を終えた。
 後半に入り、マンUギグスに代えてルーニーを投入。ルーニーがトップ下に入り、香川が左に開く。これで香川がボランチとトップ下の間を自由に動き回るようになり、マンUの選手間につながりができてくる。
 そして6分、右SBラファエルの縦パスをルーニーが落とし、ナニからファンペルシーが右に開く。ルーニーのクロスにナニが走り込みシュート。ようやくマンUが追撃の狼煙を上げる。しかし直後の7分、トットナムはサンドロが中盤深い位置から左サイドに大きくサイドチェンジ。デフォーが走り込み、ファーディナンドを惹きつけてスルーパス。ベイルが走り込みシュート。GKリンデゴーアが弾いたところにデンプシーが詰めてシュート。トットナムがすぐに突き放す。
 香川のゴールはその直後。気落ちしがちな9分、左サイドからゴール前に入り込むと、ファンペルシーのスルーパスをバックステップから前を向いてシュート。右ポストに当ててゴールに転がり込む。2-3。マンU追撃のゴールを挙げる。
 13分にはルーニーミドルシュート。さらに14分、ファンペルシーのサイドチェンジを受けて香川がPA内に進入。右SBカイル・ウォーカーが香川の足を踏みつけ倒すが、PKの判定にならない。16分には香川がゴール正面PA前で倒されFK。ルーニーが蹴ったボールはポスト直撃。その後もマンUが押せ押せで攻め続けるが、ゴールが遠い。
 21分、ラファエルのクロスにる二―が反転からシュート。24分、キャリックのスルーパスファンペルシーが抜け出してGKと一対一。だがシュートはファーサイドに外してしまう。トットナムが必死に守る。25分にはデンプシーに代えてシグルズソンを投入。
 マンUは34分、疲れの見える香川に代えてウェルベックを投入する。香川に対しては満場の拍手。だがこれでマンUの攻撃から創造性が消えた。後は力技。37分、スコールズミドルシュート。GKフリーデルがナイスセーブ。40分、CKをニアで不利っくしたキャリックのヘディングがバーに当たる。41分、ラファエルからのクロスを左SBエブラがヘディングシュート。GKフリーデルがキャッチ。だが、ハドルストン、ドーソンと投入し守備を固めたトットナムのゴールをこじ開けることはできず、23年振りにオールドトラフォードでの勝利をプレゼントしてしまった。
 香川のゴールは素晴らしかった。前半は香川だけがサッカーをやっていた印象すらある。ルーニーファンペルシーとの相性もいい。このゲームではルーニーファンペルシーがゴールに嫌われ、ツキがなかった面もある。今や香川はマンUの攻撃に欠かせない一員となっている。これに懲りず、今度は勝利に貢献するファインゴールを見てみたい。