とんま天狗は雲の上

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大腸内視鏡検査と大腸ポリープ切除

 人間ドックで便潜血反応検査に引っかかり、大腸内視鏡検査を行うことになった。
 そもそも便潜血反応検査は検便だが、人間ドックの前日に説明書を読んでいたら、当日と前日の検便を持参と書いてあって、「えっ!前日! ダメじゃん、今朝、採り忘れた」。それから職場のトイレに籠もって無理やりひねり出して検便を採った。それで結果が前日分に潜血反応。当日分は無反応。これって絶対、痔。
 と、人間ドックの結果を説明してくれた医師に訴えたが、「私もそう思います。でも、念のために調べましょう。」とあっさり説得されてしまった。
 検査にあたっての注意事項に「前日から消化の悪い食事は控えましょう」とあって、避けるべき食材として、タマネギや白菜などの菜っ葉類、きのこ、海藻類が挙げられている。タマネギや葉物野菜がダメと言われると、献立を考えるのにけっこう制約がある。結局、前日は朝はトースト、昼はトンカツと卵焼きの弁当持参、夕食はおでんを食べる。もちろん9時以降は水分を除いて絶食。
 検査当日、まずCT検査。これは人間ドックの腹部エコーで「膵膿腫の疑い」と診断されたため。だがこちらは「何もなし」と言ってもらい、まずはホッとする。
 9時半に検査受付に顔を出すと、ムーベンという経口腸管洗浄剤を2リットル、2時間かけて飲むように言われる。これが辛い。コップ1杯を10分ずつ。半分の1リットルは何とかムーベンだけで飲んでいたが、それ以上は気持ち悪く飲めなくなった。看護師さんが「水やお茶と一緒に飲んでもいいですよ」と言うので、それ以降は自販機で500mlペットボトルを買って一緒に流し込む。結局、ペットボトルを2本。計3リットルも飲んでしまった。
 当然、1時間後から下痢。ほとんど水状態。最初かなり黄色かったが、お茶のせいだと気付いてペットボトル2本目は水にした。12時頃にようやく飲み終わる。だがその頃には便も出なくなった。念のため本を3冊持って行ったが、読書ばかりでは飽きてくる。13時までウォーキングをして過ごした。
 14時から検査開始。お尻の部分が開いた紙パンツに履き替え検査室へ。ポリープ切除に電気メスを使うので、指輪を取るように言われる。まず上腕部に腸の動きを抑える注射。続いて検査台の上で左側を下にお尻を差し出す。肛門付近に麻酔用のゼリーを塗ると言っていたが、気が付くともうけっこう深くまで内視鏡が差し込まれていた。「上を向いて」と言われて内視鏡画面を横目で見る。気持ち悪い。検査室前のポスターに描かれていたのと同じ画像だ。
 「1cm程度のポリープがあります」と言われる。えっ! 続いて、「2mm程度の小さいのもあるので一緒に取っておきましょう」「はい、お願いします」 切除の前に眼鏡を外したので、その後は何をしていたのかよく見えなかった。ほとんど痛みもなく、約30分で終了。あっけなく検査と切除が終わる。
 「ポリープがあった場合は切除後入院となるので、泊まりの準備をしてきてください」と言われていた。そのまま入院病棟へ案内される。15時には入院。入院承諾書を書いたり、いくつか手続きをして、そのままベッドへ。とは言っても至って元気。パジャマに着替える気も起きないので、そのままの服装で妻と職場にメール。妻は「すぐに病院に行く」と言うが、別に無理して来なくても。でも携帯電話の充電が切れそうだったので、充電器を持ってきてもらった。
 大学へ行っていた娘も19時前位に駆けつけてきたが、「夕飯どこへ食べに行こうか」と母娘の会話。私の食事は18時に出て、お粥と副菜。「少ない」と思うがしょうがない。食事後パジャマに着替え、着ていた服などを持って帰ってもらう。消灯は21時半。ひたすら本を読んでいたが、22時位には眠くなって寝てしまった。おなかのゴロゴロは朝まで続いていた。起床は6時半。すっきり。7時半の朝食もお粥に味噌汁。
 9時過ぎに医師が来て、お腹を押さえながら症状を確認。出血もなく即退院を告げられる。3日分の止血剤の服用と、1週間の刺激物(カレーなど)、アルコールの摂取と過激な運動の禁止。薬をもらい、会計を済ませて、そのまま職場へ出勤した。
 あっけなく、初めての入院体験が終わった。今でも便潜血反応は痔が原因だと思っているが、内視鏡検査でポリープが見つかり除去できたことはよかったと思っている。1週間後に組織検査の結果がわかる。良性だと信じているのだが。