とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

憲剛復帰でフロンターレ復活。グランパスは藤本復帰で同点に追い付くも、最後はレナトの復帰で山本真希に仕留められた。

 前節FC東京戦では臆病で緩いサッカーしかできなかったフロンターレグランパスも前節サンフレッチェ戦は惜しいゲームでドローに追い付かれたが、フロンターレなら勝てるだろうと思っていた。しかし中村憲剛の復帰したフロンターレは全く別のチームだった。
 序盤グランパスは積極的に攻勢をかけていくが、フロンターレのプレスが厳しい。7分、CH山本真希のスルーパスに右SH小林が走り込み、切り返してシュート。左SB阿部がブロック。グランパスは9分、右SB田中隼磨のクロスをCFケネディが落とし、左SH田中輝希ボレーシュート。だがフロンターレのプレスが速くなかなかゴール前までパスがつながらない。それならとサイド攻撃。19分、持ち上がったCB闘莉王のクロスにケネディが競るが、GK西部がセーブ。20分、OHヤキモフスキーのクロスにもGK西部がケネディに競り勝った。
 そして憲剛。24分、CH憲剛のサイドチェンジから右SB田中裕佑のクロスにFW矢島がシュート。ポスト直撃。25分にも憲剛のスルーパスに小林が抜け出すがオフサイドフロンターレは憲剛を中心にパスが回る。憲剛がいるとみんな安心して預けられるので自然とプレスも速くなり、前に進んでくる。そして前線では大久保が積極的にプレスをかけてグランパスのパス回しを自由にさせない。
 それでもグランパスは果敢に戦っていた。32分、ダニルソンからの縦パスをケネディポストプレー。横に流すと田中輝希がスルー。闘莉王がシュートを放つも枠を外した。フロンターレは38分、憲剛の長いスルーパスが矢島に通る。闘莉王に競り勝ちGKと一対一。だがシュートはGK楢崎がブロックした。
 その後は39分ヤキモフスキー、40分ケネディとシュートを放つ。フロンターレも41分、大久保のミドルシュートがバーを叩く。この時間帯、左SH大島が中に絞ってバイタルエリアに進入。憲剛が下がって広くスペースを使い始める。45分には憲剛から右に展開、小林と田中裕介のパス交換からシュート。そしてアディショナルタイム1分。憲剛から右に展開し、田中裕介のクロスに小林がCB増川の前で芸術的なヘディングシュート。GK楢崎が対応しきれずゴールを許してしまう。前半はフロンターレがリード。
 反撃したいグランパスは後半初めから藤本を投入。2分、ダニルソンミドルシュート。4分、藤本のクロスのこぼれ球をケネディがシュートと攻勢をかける。11分、憲剛のFKはわずかにバーの上。14分、増川のドリブルをCH山本がボールを奪って、大久保のドリブルを闘莉王が倒す。憲剛のFKはGK楢崎がセーブ。だがフロンターレのプレスが厳しく、グランパスの攻撃が思うように展開しない。
 15分にはヤキモフスキーに代えて玉田を投入。24分、玉田を起点に阿部のクロスに藤本がヘディングシュート。だがCBジェシがはね返す。25分には田口に代えて矢野を投入。藤本をCHに下げる。グランパスのサイド攻撃に対応し、フロンターレも矢島を左SHに回し、大島をCHに据える4-2-3-1に変更。29分、山本から憲剛が左に展開。矢島のシュートはGK楢崎の正面。32分には華麗なパス回しから最後はCH山本のミドルシュートフロンターレが自由にパスを回し始める。さらに37分、稲本投入。守備を固め逃げ切りを図る。
 ところが38分、左サイドから阿部がクロスを入れると、ケネディが胸で落とし、藤本がミドルシュート。これがきれいに決まり、グランパスが同点に追い付いた。このゲーム初めて、ケネディポストプレーがきれいに決まった。
 しかしそこで一息ついたグランパスに対してフロンターレはさらに勝ち越しを狙う。41分、小林に代えてレナトを投入。すると42分、左サイドからレナトがドリブルでPA内に進入。グランパス守備陣がPA内に集まったところで、広大なフリースペースに山本が走り込み、ミドルシュートフロンターレが勝ち越した。
 アディショナルタイム5分、小川のFKがポストを叩く惜しい場面もあったが、結局このままタイムアップ。憲剛が復帰したフロンターレがこれまでとは見違えるサッカーを見せて、グランパスに快勝した。それにしてもグランパス戦で復帰しなくてもいいじゃないか。考えてみればこれまでもフロンターレ戦は分が悪かった。相性の悪さと油断が敗戦を呼び込んでしまった。勝負弱さが際立ったゲームだった。