とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

悔しくも自信を得た惜敗。W杯へ希望をつなぐイタリア戦。

 惜しかった。バーが、ポストが、判定が・・・。もし、たら、れば、勝っていたかもしれない。だがW杯は1年後。よくがんばった。本番へ希望をつなぐ戦いができた。よかった。いや、やっぱり勝ちたかったけど、今日の借りは1年後に返そう。それまでさらに戦力をアップしたい。課題も明らかになったと思いたい。手の届かない課題もあるけれど、それに代わる対策を考えたい。まだW杯まで1年もあるのだから。
 序盤から日本が攻めていく。特に香川が積極的に中へ、下へ、ピッチのどこへでも顔を出して日本にリズムを作っていく。5分、その香川のクロスに前田がヘディングシュート。フリーだっただけにここは決めたかった、と思ったが、チャンスはその後も次々と訪れる。香川がボールを動かし、本田がポストになって長友と岡崎が受ける動き。前田はDFを引っ張る。そして17分、空いたスペースを突いて香川がミドルシュート。GKブッフォンが横っ飛びセーブ。そして21分、吉田(多分?)からのフィードに岡崎が走り込み、GKブッフォンがたまらず足を払う。このPKを本田が決めて、何と日本が先制した。
 28分、長谷部が積極的にゴール前に飛び出していく。29分、長友のクロスは本田のわずか上。30分、ここで早くもイタリアは右SHアクイラーニジョビンコに交代する。32分、ピルロからボールを奪った岡崎がドリブルで前進。前田のスルーパスに長谷部が走り込む。これで得たCKのクリアを今野が前に放り込むと、ルーズボールを香川がボレー。あっという間に日本が2点目を挙げた。
 37分には本田が香川とのパス交換から中に切れ込むと、CHデロッシが堪らずファール。遠藤の蹴ったFKは壁を越えてググッと落ちるが、GKブッフォンがさすがのセーブ。はね返りを長谷部がシュートするが、またもGKブッフォンが立ちはだかる。
 2点リードされたというのに、ここまで押されっぱなしだというのに、イタリアにあわてる気配がない。40分、ピルロのFKはわずかにバーの上。41分、中盤から走り込んだピルロのシュートはDFがクリア。続くCKに水分補給する選手もいてやや集中が途切れた時間の中、ピルロが突然のCK、デロッシがヘディングを叩き込み、イタリアが1点を返した。さらにアディショナルタイム1分、CBバルザーリのフィードをバロテッリが落とし、ジャッケリーニのシュートがポストを叩く。危ない時間帯だったが、何とか1点リードのまま、前半を終えた。
 後半も日本がパスをつないで攻め込んだが、5分、ピルロのふわっとしたスルーパスジャッケリーニが走り込み、ライン際で吉田をかわしてクロスを入れると、バロテッリの手前でスライディングした内田がクリアをゴールに蹴り込んでしまう。オウンゴール。痛恨。吉田がもっと簡単にクリアしておけばよかった。残念。
 そして7分、右SBマッジョのクロスをバロテッリが落としてジョビンコがシュート。長谷部がブロックして川島が抑えたと思ったが、ハンドの判定。長谷部が蹴ったボールがバウンドして後ろに回していた手に当たった。明らかに偶然。前半のPKとバランスを取られてしまった感じ。悔しいPK。バロテッリが確実に決めて、あっという間にイタリアに逆転された。
 11分にもジョビンコにシュートを打たれたが、GK川島がナイスセーブ。1点ビハインドの日本がパスを回して押し込んでいく。何度かクロスからチャンスをつかんだが、ゴールにつながらない。イタリアがカテナッチオでがっちりと守る。14分には右SBをアバーテに交代。さらに23分にはジャッケリーニに代えてマルキージオ。守備を固める。これは厳しいと思ったが24分、PA右手前からのFKを遠藤が入れると、岡崎がニアに飛び込んでヘディングシュート。何と日本が同点に追い付いた。
 その後も日本が押し込んでいく。26分、本田が長駆ドリブルからシュート。GKブッフォンがナイスセーブ。28分には内田に代えて酒井宏樹を投入。32分、バロテッリからボールを奪った吉田がそのままドリブル。右に展開し、本田のクロスのクリアを長谷部がシュート。34分には前田に代えてハーフナーを投入。37分、長友のクロスのクリアを岡崎がシュート。ポスト直撃。はね返りを香川がヘディング。今度はバーにはね返される。押し込む日本。十分勝ち越しのチャンスがある。
 と思った41分。DFのクリアを拾ったデロッシのスルーパスマルキージオが抜け出して、クロスをジョビンコが押し込む。何と!勝越し点を入れたのはイタリアだった。痛恨。だが日本も負けずに反撃する。43分、本田のクロスに岡崎のシュートはまたもバー。吉田が押し込むがオフサイドアディショナルタイムには長谷部に代えて中村憲剛を投入するが、結局このままタイムアップ。イタリアを追い詰めながら悔しい敗戦。大金星を逃してしまった。
 これでコンフェデレーション杯はグループリーグ敗退が決定。だがこのゲームは自信になる。ブラジルには個の力と技で及ばなかったが、ヨーロッパのチームとなら組織力で十分対抗できることを示した。実に有意義なゲームだった。残り1ゲーム、メキシコには絶対勝利して、このゲームを無駄にしない試合としたい。メキシコ戦も楽しみだ。