とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ケネディと玉田、2トップのゴールでレッズに快勝。久し振りの無失点勝利がうれしいグランパス。

 Jリーグ第20節、グランパスは前節首位サンフレッチェに勝利して勝点差2で3位につける強豪レッズとの対戦。このところ4連勝の好調さが本物かどうか試金石となるゲームでもある。
 序盤、グランパスは積極的な動きで前へ詰めて、引き出す動き、受ける動き、よく動いてはパスを回す。そして守備に回ればコンパクトな守備ブロックを作り、レッズの縦パスを封じる。5分右WB平川、6分左WB宇賀神とミドルシュートを放つが、ブロックの外から。グランパスの守備陣を引き出しにかかる誘いのシュートだが、グランパスの守備ブロックは崩れない。
 そして18分、CB闘莉王と右SH藤本の縦のパス交換から、闘莉王が縦に入れると、左SH小川が左に展開。左SB阿部がクロス。流れるような展開でゴール前にボールを入れる。20分には左SB阿部の縦パスをCFケネディがフリック。左SH小川が左に流し、左SB阿部のクロスにケネディがヘディングシュート。GK加藤がキャッチするも、これもレッズの守備を崩してシュートチャンスを作っていく。さらに24分、今度はCB闘莉王の縦パスをCFケネディが落とし、右SH藤本のクロスにケネディがCB那須と競り合う。グランパスはCH中村が下がり目のポジション。両SBを高く上げて3バックのような布陣からCB闘莉王がクサビのパスを入れていく。CHダニルソンとCH中村の縦の関係もいい。ダブルスクリーンでバイタルエリアを自由にさせない。
 レッズは27分、CB那須の縦パスをCF興梠が左に流し、左WB宇賀神のクロスに右SH柏木とCF興梠が飛び込む。CF興梠への縦パスをスイッチにワンタッチでボールが回ると、レッズの攻撃は怖い。グランパスは31分、左SB阿部の縦パスからFW玉田のスルーパスに左SH小川が抜け出してクロス。だが、ケネディの前にGK加藤がセーブ。
 38分、左SH原口のドリブルをCH中村が止めてイエローカード。次節出場停止。柏木のFKは枠を外す。そして45分、CB那須の縦パスをCF興梠がスルー。左WB宇賀神のダイレクトのスルーパスに興梠が走り込みシュート。シュートは外してくれた。さらにアディショナルタイム2分、CF興梠から右SH柏木が左に展開、左SH原口のドリブルから柏木がシュート。GK楢崎がスーパーセーブ。この2本が決まっていれば危なかった。GK楢崎の活躍で前半を無得点で終えた。
 後半に入ってもグランパスが押し気味。堅い守備ブロックにレッズ攻撃陣が手こずっていると、グランパスがサイドから攻撃を仕掛ける。5分、CHダニルソンから左に展開、左SB阿部のクロスに左SH小川がダイビングヘッド。ファーサイドでCFケネディがシュート。14分には右SB田中隼磨のクロスに右SH藤本がヘディングシュート。わずかにポストの右に外す。
 そして15分、レッズ守備陣の緩いパスを右SH藤本がカットすると、左に展開。左SH小川がドリブルで駆け上がりクロス。DFが触ってイレギュラーなボールをFW玉田がうまく収めてシュート。グランパスが先制した。さらに19分、今度は右SH藤本の縦パスから、CFケネディがうまく落としてFW玉田がスルーパス。右SH藤本がそのまま駆け上がり、GKを惹き付けて中へパス。ケネディが難なく決めて2得点目。レッズを突き放した。
 追い付きたいレッズは22分山田直樹、29分関口と投入。30分にはCH阿部勇樹のクロスに関口が抜け出すも、GK楢崎の飛び出しよく、シュートは枠を外す。グランパスは32分、中村に代えてダニエルを投入。3バックにして集中した守り。その後もレッズに決定的なチャンスを作らせず、最後は時間を意識したプレーで守り切り、レッズ相手に勝利した。
 コンフェデ杯の中断明け以降、堅い守備ブロックと2トップの決定力で勝利を重ねてきたが、強豪レッズを破り、その強さが本物であることを証明した。自信につながる勝利。これで玉田は5戦連続、ケネディは3試合連続のゴール。だが次節は中村とケネディが出場停止。守備では中村が支えてきた役割も大きかったが、首位サンフレッチェ相手にどうなるか。選手が変わっても堅い守備は変わらないことを見せてほしい。そしてケネディがいない攻撃陣は矢野と田中輝希に期待したい。この勢いで首位も撃破して一気に上位進出を狙いたい。