とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

岡崎の(マインツ)、岡崎による(ゴール)、岡崎のための初勝利。

 ブンデスリーガ開幕戦。岡崎のマインツはホームで古巣シュツットガルトと対戦した。シュツットガルトの左SB先発は酒井高徳。岡崎は左SHが先発ポジションだったが、トップ下へ右SHへとかなり自由に動き回り、積極的にボールに絡んでいく。序盤はシュツットガルトがやや優勢。左SHトラオレが積極的に仕掛けていく。
 だが先制はマインツ。CHガイスがアバウトに前に蹴り出すと、左SB酒井が抑えようとしたところに右SHニコライ・ミュラーが絡み、そのまま抜け出してゴールに迫る。GKウルライヒの左を抜いてゴール。先制点を挙げた。だが、シュツットガルトも反撃。16分、右サイドを抜けたSHトラオレのクロスにイビシェビッチがシュート。すぐに同点に追い付いた。
 序盤はただボールを追いかけていた印象の岡崎だったが、次第に左SBパク・チュホとの連携がよくなってくる。シュツットガルトは21分、CBタシュチュが負傷。左SBラウシュを投入し、酒井を右SBに回す。岡崎とパク・チュホの左サイドでマッチアップする場面が多くなる。
 29分、GKミュラーからのゴールキックを岡崎がフリック。左SBパク・チュホが上がってこれを受け、クロスをN.ミュラーがつなぎ、CFポルターがシュート。GKウルライヒがファインセーブを見せる。さらに32分、シュツットガルトのクリアをCBスエンソンが出足よく拾って、右SBポスピェフとのワンツーからクロス。CFポルターらがつぶれたファーサイドから岡崎がボレーシュート。だがまたもGKウルライヒにセーブされた。
 しかし前半はマインツが優勢。その後もFKから岡崎が抜け出し、GKと一対一になるシーンがあったが、オフサイドの判定。ラインと一緒にいったん下がってから飛び出した岡崎はビデオで見直すと完全にオンサイドだった。ミスジャッジ。前半は1-1の同点で終了。両チームよく走り、攻め、守る。キビキビしたいいゲームだった。
 後半に入っても互角の戦いが続く。10分、左SBラウシュとのパス交換から左SHトラオレが抜け出してドリブル。クロスに右SHハルニックがシュート。GKミュラーが弾き返す。もう一度ハルニックがシュート。今度は左SBパク・チュホがナイスブロック。16分にはCHライトナーから左に展開、左SHトラオレのクロスに右SHハルニックがシュート。またもGKミュラーがファインセーブを見せる。
 そして20分、CBノベスキからの縦パスを岡崎がポストに入る。3人のDFを惹き付けて落とすと、CHシムリンから右に展開。右SBポスピェフのアーリークロスに走り込んだのは岡崎。受けて反転しシュートフェイント、CBレッカーの足が伸びた股下を狙ってゴールにシュートをねじ込んだ。ファインゴール。マインツが岡崎のゴールで勝ち越した。
 シュツットガルトは左SBラウシュの左足からゴールを狙う。22分、直接FKをGKミュラーが弾き出す。26分にもさらに厳しいコースへのFK。GKミュラーがファインセーブ。そしてCKからラウシュのクロスがゴールに飛び込むところを岡崎がヘディングではね返した。27分、またもラウシュのCKにCBシュバーブがヘディングシュート。みたびGKミュラーがファインセーブ。
 31分、CHシムリンとCFポルターに代えて、FWシュポモティングとMFモリッツを投入。岡崎がFWに上がってシュポモティングと2トップ。トップ下にN.ミュラー、CHに右モリッツ、左ガイス、アンカーにバウムガルトリンガーを並べる。すると33分、岡崎がポストで競ったDFからのこぼれ球をN.ミュラーが拾い、シュポモティングのスルーパスにN.ミュラーが抜け出す。ゴール。マインツが3点目を挙げ、突き放した。
 シュツットガルトも37分、途中交代カカウの強烈なミドルシュートをGKミュラーがこぼしたところにハルニックが詰めて2点目。1点差に追いすがるが反撃もここまで。最後まで走り抜いたマインツが守り切って、3-2とホーム開幕戦を勝利で飾った。
 岡崎は勝ち越しゴールにピンチを救うヘディングクリアだけでなく、中盤までよく下がってはプレスをかけて攻撃を遅らせ、攻める場面では惜しまず前線に、ゴール前に走り込む。左SBパク・チュホとの連携も取れて、よく機能していた。たぶんこれで先発はある程度確保したはず。さらなる活躍でマインツを上位まで押し上げる原動力になって欲しい。まさに岡崎にぴったりのいいチームに移籍した。