とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

FC東京、3バックにして森重の活躍でサンフレッチェに勝利。サンフレッチェは3位陥落。ミキッチの欠場が痛い。

 首位に立ちながら3戦勝ちなし。前節は降格圏内を争うヴァンフォーレに完敗して2位に陥落。ホームでそろそろ勝利が欲しいサンフレッチェ。対するFC東京は前節の敗戦で12位まで陥落。CF渡邉の活躍は評価に値するが、全体的にはチームにバラバラ感があって、今一つ乗り切れない。ところが、3バックのサンフレッチェに対抗して、FC東京はこのゲーム、3バックで組んできた。これがずばりと当たる。
 序盤、サンフレッチェがいつもの調子で後方からのフィードと抜け出し。縦の攻撃で攻めていく。FC東京は両WBも下がり、5バックで守る。同じ形でお互い攻め切れず、膠着したゲームが続く。13分、CH青山のフィードから石原が抜け出しシュート。GK権田がファインセーブ。すると16分、GK西川がゴールキックをCB千葉にパス。ところがFC東京のプレスが高く、パスの出し処がない。そこへ渡邉がプレッシャーをかけてボールを奪うとシュート。FC東京が先制点を挙げた。
 FC東京はその後もプレスが早い。23分、CH長谷川から大きく右に展開。SH東のクロスをCF渡邉が落とし、東がシュート。GK西川がファインセーブ。サンフレッチェも24分、CB塩谷がミドルシュートを放つ。GK権田がナイスセーブ。
 サンフレッチェが3バックからCB塩谷が積極的に攻撃参加すれば、FC東京もCB森重が再三ドリブルで上がっては攻撃参加。3バックの方がシステムの芯がはっきりして流動的にしても前節ほど形が崩れない。サンフレッチェはCF佐藤が後方からの縦パスを見事にトラップして前に抜け出す。だが、FC東京の守備陣はCB高橋を中心によく守り切る。
 サンフレッチェがプレスをかけてボールを奪い攻めるが、FC東京のプレスに最後はミス。するとFC東京がボールを奪ってパスを回す、だがサンフレッチェのプレスを受けてミス。お互い似たような展開を繰り返す。44分、右SHルーカスのクロスからCF渡邉がミドルシュート。GK西川がナイスセーブを見せて前半を終えた。
 後半に入っても互角の展開。両チーム、守りから相手の隙を窺うパス。ミス。攻守交代。サンフレッチェミキッチの負傷欠場が痛い。いつもの強引なドリブル突破から仕掛けていく形が見られない。そこで10分、左WB清水をパク・ヒョンジンに交代する。14分、スローインからCH青山のスルーパスにFW石原がシュート。だがGK権田が正面でキャッチ。FC東京も15分、CB森重のドリブルからSH東とのパス交換を数度繰り返し、最後は東がシュート。DFがブロック。
 そして17分、パク・ヒョンジンのCKをファン・ソッコが前に送ると、CF佐藤がシュート。ついにサンフレッチェが同点に追い付いた。だが、それでもFC東京の動きが落ちない。積極的に反撃。21分にはCH米本のクロスに東がヘディングシュート。GK西川がファインセーブ。32分にはルーカスに代えて石川を投入。攻撃陣の運動量を高める。
 すると36分、まずFC東京がCB森重のドリブルで攻め込む。サンフレッチェがゴール前でボールを奪い反撃。全体的に前に走ったところでFW高萩がCH米本にボールを奪われる。CB森重が再び前にボールを運び、右に展開。SH東のクロスにCF渡邉が走り込んでDFを惹きつけ、左サイドを駆け上がったCH米本がフリー。シュートが決まり、FC東京が勝ち越し点を挙げた。
 サンフレッチェは42分、GK西川のゴールキックから右サイドで塩谷が前にパス。右WBファン・ソッコが抜け出しクロスに石原がシュート。だがGK権田がファインセーブ。最後まで守り切ってFC東京が勝利した。
 いや、いいゲームだった。サンフレッチェミキッチの不在が痛かった。これで攻め手を一つ失い、佐藤にボールが入ることも少なかった。だが、それ以上にFC東京の3バックが嵌った。CBに下がった高橋がよく佐藤をマークすると、CB森重は思い切った攻撃参加を再三見せ、FC東京にリズムをもたらした。そして決勝ゴールも森重のドリブルとパスから。まだサンフレッチェに比べればぎこちないが、FC東京は3バックを究めればもっと勝利に近付くのに。そう思わせたゲームだった。