とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

レオネッサは強かった。なでしこリーグ杯決勝、湯郷ベル完敗。

 雨の中、開催されたなでしこリーグ杯、レオネッサ対湯郷ベルの決勝戦は、湯郷ベルが先制し、あわやと思わせたが、90分の中できちんと3得点を挙げたレオネッサが快勝。湯郷ベルとの実力差を実感するゲームとなった。
 準決勝と同様、澤や近賀が先発。もちろんチ・ソヨンも。不安材料は17歳のCB三宅詩織くらい。彼女もグループリーグでは決定的なゴールを決めている。だが対する湯郷ベルも今大会絶好調のメンバーが揃って先発。面白いゲームが期待された。
 湯郷ベルが早いプレスと豊富な運動量で攻めていけば、レオネッサは技術を前面に出してシュートを打っていく。6分、左SH高瀬からCH澤とつないでCFゴーベル・ヤネズミドルシュート。10分、左SB中島のFKのクリアをまたもゴーベル・ヤネズミドルシュート。GK福元が正面でキャッチした。
 湯郷ベルの攻撃は宮間が中心。13分、中盤深い位置からCH宮間がFKを蹴ると、ニアでFW有町が逸らせるヘディングシュート。これがゴールに飛び込み、湯郷ベルが先制した。しかしすぐにレオネッサが反撃する。だが湯郷ベルも負けずに守る。高いプレスでレオネッサの攻撃を封じ込める。24分、チ・ソヨンのCKにCB三宅がヘディングシュート。DFの股下を通り、一瞬ボールを弾くが、GK福元がよく抑え込んだ。
 しかし30分、レオネッサが押し込んで一旦はクリアしたこぼれ球をCH澤が上がって前にパス。OHチ・ソヨンがワンタッチでスルーパスを放つと、CH南山が走りこんでシュート。レオネッサが前半のうちに同点に追いついた。
 その後もレオネッサの当たりが強く厳しく、湯郷ベルは宮間のところでパスミス、ボールロストする場面が続く。40分にはOHチ・ソヨンがCH南山とのワンツーで抜け出しシュート。GK福元がファインセーブを見せる。湯郷ベルも直後の40分、左SH中野がドリブルで突破。スルーパスにFW松岡が抜け出すが、オフサイドの判定。いや、ビデオではオンサイドなんだけどな。でも準決勝では何度も見られた中野の突破がほとんど封じられている。やはりレオネッサの守備はしっかりしている。45分にはCH宮間のスルーパスにFW有町が抜け出すが、DFがしっかり競ってシュートまで至らない。前半は1-1の同点で終えた。
 後半に入り3分、OHチ・ソヨンミドルシュート。バーを叩く。7分、CKからのクリアを右SH川澄がミドルシュート。GK福元がパンチングで弾き出す。湯郷ベルも反撃する。13分、CH宮間のクロスに左SH中野がヘディングシュート。さらに14分、宮間の縦パスを右SH横山が落とし、FW有町がシュート。わずかにポストの左。惜しい。
 だが、惜しいチャンスを逃すようでは、レオネッサに勝つことはできない。18分、南山に代えて左SBにベッキーを投入。中島をCHに移す。すると20分、中島からの縦パスをCFゴーベル・ヤネズが胸トラップから反転してシュート。GK福元が弾くが、ボールはゴールに向かって転がっていく。ゴール。ついにレオネッサが勝ち越した。
 湯郷ベルは26分、CH高橋の縦パスから右SH横山がシュート。その直後、運動量の落ちた横山に代えて山口を投入。さらに湯郷ベルが攻勢をかける。27分、CH宮間のクロスに右SH山口がドンピシャ・ヘディングシュート。だがGK海堀がスーパーセーブ。弾いたボールをCB三宅がライン上でクリアする。さらに28分にはFW松岡の落としを左SH中野がミドルシュート。だがこれもGK海堀がキャッチ。そして・・・・


 ビデオが終わった。あれ? どうやら録画ミスでここまでしか録画されていなかった。で、スポーツ・ニュースのダイジェストによると、アディショナルタイムにカウンターで川澄がドリブルからゴールを決め、3-1でレオネッサが勝利。初のリーグ杯優勝を飾った。
 3失点目がカウンターということはそれまで湯郷ベルが押し込んでいたんだろう。でもそれで決めきれないのが実力差。ビデオで見た限りでも、前半の終了間際や後半27分のチャンスなど、決めておけば結果は違ったはず。そこでゴールを与えないのがレオネッサ。またゴールの場面でも2点目など個人技だけで取りきってしまう。あーあ。でもそういうチームがあってこそ、宮間も坂口も岩清水も鍛えられるのだ。週末から始まるなでしこリーグ後半も各チームがレオネッサに挑戦し、切磋琢磨するリーグであってほしい。がんばれ、なでしこたち。