とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

モイーズ監督はマンUを香川加入以前のサッカーに戻そうとしている。それで結果が出ればいいのだが。香川は移籍したほうがよかったかもしれない。

 プレミアリーグ第3節、リバプールマンチェスター・ユナイテッドナショナルダービーを観た。結果はリバプールが前半4分の得点を守りきって勝利。開幕3連勝で好スタートを切った。対するマンUルーニーも香川もベンチに入らず、ギグスウェルベックが先発。ヤングやバレンシア、ナニらのウィングプレーヤーが奮闘する個人突破頼みのサッカーを展開したが、ファンペルシーにいいパスが入らず、無得点のままゲームを終えた。
 ゲームは序盤からホームのリバプールが速くて高いプレスを披露。マンUを自陣へグッと押し込んでいく。3分、左SHアシュリー・ヤングにプレスをかけて右SHヘンダーソンがボールを奪うと、CFストゥーリッジがシュート。GKデヘアが弾いて得たCKをCHジェラードが蹴ると、CBアッガーがヘディングシュート。シュートコースにいたストゥーリッジが肩で逸らすとボールはゴールに飛び込んだ。リバプールが早々と先制点を挙げる。
 マンUも6分、右SHギグスのFKを左SBエブラが戻して、CFファンペルシーがオーバーヘッドキック。だが枠に飛ばない。さらにFWウェルベック、右SHギグスミドルシュート。15分、左SHヤングのドリブルからウェルベックがシュート。だが右SBグレン・ジョンソンが身体を張る。17分にはCHジェラードが積極的なチェイスでGKデヘアの所まで追い詰めていく。
 21分、左SHコウチーニョがドリブルでDFをかわしてミドルシュート。27分にはCHジェラードのFKがゴールを襲う。GKデヘアがキャッチ。押されるマンUは38分、右SBフィル・ジョーンズが負傷でバレンシアに交代する。すると今シーズン好調のバレンシアが積極的に上がって、左SHヤングとともに積極的に仕掛けていく。が、リバプールのプレスの前に最後はミス。なかなかパスが入らない展開にファンペルシーがエキサイト。前半終了間際には熱くクレームを訴えるシーンもあり、マンU選手にイライラが募った。
 後半に入るとマンUが押し込んでいく。5分、右SBバレンシアの仕掛けから左SHヤングが落とし、CFファンペルシーがシュート。6分、CKのこぼれを左SHヤングがボレーシュート。だがまたも右SBグレン・ジョンソンが立ちはだかる。
 18分にはヤングに代えてナニを投入。ギグスをトップ下、ウェルベックを左SHに移し、右サイドにはナニとバレンシアが縦に並ぶ。24分、ナニのCKにギグスがニアに飛び込みヘディングシュート。だがGKミニョレがセーブ。28分にはギグスに代えてFWエルナンデスを投入。32分、右SHナニがドリブルで中に切れ込んで強烈ミドルシュート。GKミニョレがファインセーブ。37分、FWエルナンデスのスルーパスをCFファンペルシーが落とし、エルナンデスがシュート。42分、FWエルナンデスのスルーパスにCFファンペルシーがシュート。さすがにリバプールのプレッシャーは前半のうちには弱まったが、守備意識は高く最後まで身体を張る。終了間際には途中交代の左SHスターリングがカウンターで抜け出してシュート。マンUゴールを脅かした末に、1-0で逃げ切った。
 リバプールスアレスが昨シーズンの噛み付き事件で出場停止中にも関わらず3連勝。今シーズンはG.ジョンソンやホセ・エンリケらの動きも良さそうだ。コウチーニョもフィットしてしばらくこの好調が続きそう。
 一方のマンUモイーズ監督になって、ファーガソン前監督が香川を獲得して始めたパスサッカーへの模索を打ち切って、一昨シーズンまでの力任せのウィングサッカーに戻った印象。パスを受けて、トラップして、DF勝負の上、パスを入れる。この繰り返しでワンタッチパスはほとんど見られない。DFラインからの抜け出しが持ち味のファンペルシーもダイレクトパスがなければ宝の持ち腐れ。ルーニーや香川がいないマンUでは、ファンペルシーのいらいらも募るばかり。この状況下でモイーズ監督はエバートンからフェライニを獲得。ますます力勝負のサッカーになりそうだ。モイーズ監督は香川を弱小チーム相手でのターンオーバー要員として考えているのではないか。夏の移籍市場は閉じてしまったが、こんなことならアトレティコ・マドリードへの移籍オファーに乗っておけばよかった。香川にはそんなモイーズ監督の思惑を覆す活躍を見せてほしい。いや、モイーズ監督の更迭こそ必要かもしれない。