とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

岡崎の起用で迷うマインツ。ボアテング加入で上位を追うシャルケに完敗。

 遅ればせながらブンデスリーガ第5節、マインツシャルケの岡崎・内田、日本人対決を見た。岡崎はワントップでの起用。積極的に動き、ポストプレーをがんばるが、シャルケのDF陣に身体負けする場面が多く、失点もポストに入って戻したボールを奪われてシュートを打たれた。開幕3連勝と好スタートを切ったもののマインツは、攻撃陣の編成で迷っていることがありありとわかる。
 一方、シャルケは夏の移籍でACミランからケビン・プリンス・ボアテングを獲得。前節(第4節)に続いてのボアテングの活躍で連勝。次節(第6節)、王者バイエルン戦へと期待をつなげたが・・・。結果は0-4と惨敗。このゲームを見るのはまたの楽しみとして、まずはマインツ戦を楽しもう。
 序盤、マインツが積極的に前に進む。岡崎も身体を張るが、残念ながら収まる場面は少ない。14分、CHモリッツからのクロスにCF岡崎が跳ぶが、CBマティブが競り勝つ。17分、同じくCHモリッツのスルーパスにCF岡崎が抜け出すが、CBマティブがしっかり対応、クリアされる。
 一方、右SB内田はマインツの左SHシュポモティングへの対応、左SBパク・チュホへの対応を堅実にこなす。岡崎とパク・チュホのコンビと違い、シュポモティングとパク・チュホとの連携がほとんど見られないのが幸い。マインツは左SHシュポモティングの単騎突破を封じられると、右サイドから攻撃。21分、右SBポスピェフの縦パスに右SHミュラーが抜け出し、クロスをOHソトが左に流して左SHシュポモティングがシュート。だが内田がしっかりと詰めて、シュートは枠の外。25分には右SB内田が好ダッシュからパスカット。一旦はマインツ・ボールになるが、今度は左SBアオゴがナイスダッシュ。パスカットから左SHドラクスラーがシュートした。
 そして34分、右サイドに下がってボールを収めた岡崎がパスの落とし所を探す。が、攻撃陣は追い越して行ってしまい、CHバウムガルトリンガーに下げたボールをOHボアテングが奪うと、そのまま前進してシュート。シャルケが先制点を挙げた。
 41分にも岡崎のポストプレーボアテングが寄せてチェック。ファールになったが、ボアテングが前半から強い身体と運動量でシャルケの中盤に活力を与える。43分には右SHファルファンがDFの寄せに競り勝ってドリブル。左に回し、CHノイシュテッターを経由して左SHドラクスラーのクロスからCFサライが落とし、右SHファルファンがシュート。枠は外したが、ダイナミックにパスが回る。
 マインツは右SBポスピェフがからんでチャンスをつかむ。41分、左SHシュポモティングのクロスに右SBポスピェフがシュートを放つも枠の外。45分、右SBポスピェフのクロスに左SHシュポモティングがシュート。これも大きく枠を外した。
 後半に入り、シャルケはドラクスラーがOH、ボアテングは左SHにいることが多くなる。7分、後方からのフィードをPA内でCF岡崎とCBマティブが競り合う。岡崎が突き飛ばされ、マインツ・ベンチはPKを要求するが、岡崎がしっかりボールを受ける体勢まで入っていなかった。11分、右SHファルファンの縦パスに右SB内田が上がり、左SBパク・チュホをかわしてのクロスにOHドラクスラーがシュート。惜しくもポストの右に外した。
 がんばるものの有効なポストプレー、効果的な裏への飛び出しを見せることができなかった岡崎は13分、ポルターに交代した。シャルケは14分、アオゴのFKが枠に飛ぶ。23分にはCFサライが右に流し、右SHファルファンがシュート。マインツも21分、CHモリッツが上がって、クロスにOHソトがヘディングシュート。26分には右SBポスピェフのクロスにOHソトがシュート。だがいずれも外に外す。
 31分にはモリッツとソトに代えて、FWシャヒンとMFガイスを投入。2トップにして高さ勝負。だが35分、右SBポスピェフのクロスに左に回ったSHミュラーの飛び込みを右SB内田がしっかり身体を入れて抑える。この辺りの堅実で忠実なプレーが内田が評価される理由だろう。37分、運動量の落ちたボアテングに代えてゴレツカを投入。41分、ドラクスラーのスルーパスにゴレツカが抜け出してシュート。GKミュラーが抑える。43分にはマインツのCKからカウンターで内田が走りだす。ファールを受けて倒れるが、この辺りのセオリー通りのプレイも内田らしい。アディショナルタイムにはGKミュラーも上げて攻撃を仕掛けるが、シャルケが守り切って1-0で勝利した。
 ボアテングの加入で中盤に核ができて、シャルケにようやく上位を追う体勢ができてきた。一方、マインツは攻撃陣の攻勢に苦しんでいる。岡崎もよくがんばっているが、CFで起用するには力不足。やはり岡崎をFW起用するのなら、ポストプレーヤーと組み合わせて、裏への抜け出しやこぼれ球を狙わせるべき。今節レバークーゼン戦ではベンチスタートから後半途中出場となったようだが、早くメンバーを固めてうまく岡崎を使って欲しい。左SHで起用するのが一番フィットすると思うのだが、岡崎は右に流れがちだし、しばらくマインツの模索が続きそうだ。