とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

サッカー批評(64)

 特集は「サッカーメディアを疑え!」。「サッカー批評」誌の森編集長自ら、2006年就任以来の総括を行う「サッカー批評を疑え!」。週刊サッカーマガジンの北条編集長、サッカーキングの岩本編集長、エル・ゴラッソの川端元編集長と森編集長による「サッカーメディア編集長 座談会」。さらに同業者によるサッカーライター評価アンケートなど、サッカーメディアを批判的に読む特集記事が続く。森編集長自身が座談会で語っているように、売上を無視して編集長がやりたい特集ということで、確かに内輪落ちと言って過言ではない内容の記事も多い。ま、この特集を機に、さらに読んで楽しい「サッカー批評」にしてください。
 特集もいいけれど、木之本興三に聞く「真実のJリーグ史」や2ステージ制の検証、ガンバ大阪新スタジアム構想の現状などの記事も興味深い。木之本氏の「日本サッカーに捧げた両足」は是非読んでみよう。またいつも楽しんで読んでいる「ゴール裏 センチメンタル合唱団」。ジェフ・サポーターのゴール裏を臨場感を持って伝えてくれるが、今回はお盆期間中にホーム&アウェイで近場同士の対戦カードを設定しようという提案。こちらの方が2ステージ制よりも集客力も話題性もあるんじゃないか。大賛成!
 そしてオリンピック。佐山一郎が批判的に書いているが、今号の記事はまだ決定前の投稿。決定後に書かれる第3回が楽しみだ。次号の特集は「Jリーグの未来(仮)」。そっちの方が面白そうだな。また2ヶ月後を楽しみにしよう。

●「権限と責任は表裏一体」なんです。いくら権限を持っていても、それには大きな責任も伴う。そのことを、権限を持っている人は忘れちゃいけないんですよ。(P028)
●「サッカーで生きる人たちは使う言葉が違う。見えている景色が違う。それを思い知らされました。対戦相手のビデオを研究し、『相手の○○は競り合いのとき、このタイミングで肩を入れてくる』といった具合に、細部を解明する。かつてメディアの立場だった自分がやっていたような、4-4-2と4-3-3の違いだとか、スペースを埋める動きがどうこうといったアバウトな話ではないんです」サッカーに限らず、プロの世界は傍目から見えるほど単純ではない。勝負を左右するのは、常にディテールの部分だ。(P055)
●(エル・ゴラッソは)サッカーが日常になってしまった人たちの媒体なので、今日も辛いもの食いたい、あしたも辛いもの食いたいじゃなくて、もっと普段からナチュラルに食えるものを求めているというか、逆に批評さんがよくやっている刺激物みたいなものは、たまにはいいんだけど常に供給されるのはマジ勘弁みたいな感じは正直、します。(P067)
●「お盆のJ2は全国一斉ふるさとダービー」(P111)