とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ウェストブロミッチが35年振りのオールドトラッフォード勝利。マンUは香川を前半で引っ込めて敗戦。

 香川が先発したというので観始めたが、前半だけで交代。結局後半はいつもの力任せのサッカーとなってウェストブロミッチに敗戦。こんなことならなでしこリーグ湯郷ベル対レオネッサを観ればよかった。
 ファンペルシーが負傷明けでエルナンデスがワントップ。トップ下ルーニー、左SH香川、右SHナニが先発した。香川はこまめにボールを迎えに行ってはワンタッチで動かし、攻撃にリズムを作る。ウェストブロミッチは13分、左SHシンクレアが太股の故障で早々とベラヒノに交代。15分、FKからOHセセニョンが積極的なドリブルでゴール前に迫っていく。
 マンUは16分、右SHナニのクロスにCFエルナンデスが走り込むが、わずかに届かない。ナニも個人突破よりも連携を重視して、正確なクロスを入れることに注意を払う。香川はCHのアンデルソンキャリックからの縦パスをワンタッチでさばいてリズムを作っていく。24分、ナニのFKからOHルーニーがヘディングシュート。GKマイヒルがセーブ。
 ウェストブロミッチは29分、CKから戻ったボールをDFリッジウェルが左サイドに大きくフィード。SHアマルフィタノのクロスにSHベラヒノがヘディングシュート。わずかにポストの右。ウェストブロミッチが前半中盤位から押し込みだして、マンUがなかなかチャンスを作れなくなってくる。この時間、香川がボールに触る機会も少なかった。
 それでも34分、カウンターから香川がドリブルでボールを運ぶと、絶妙なクロスにCHアンデルソンがヘディングシュート。バーにはね返される。38分にはCHアンデルソンの縦パスを左SH香川が受けて、絶妙なターンでCBマッコーリーをかわしシュート。だがやや力なくGKマイヒルが正面で抑えた。さらに44分、左サイドで香川が起点となって、OHルーニーのスルーパスに左SH香川が走り込む。クロスに左SBビュットナーがシュートをしたが、DFがブロックした。前半はウェストブロミッチの守備が厳しくスペースがない時間が続いたが、30分過ぎ以降、次第にマンUがペースを取り戻して、互角の展開だった。
 だがモイーズ監督は香川を前半だけで引っ込め、ヤヌザイを投入する。1分、CHキャリックの縦パスをOHルーニーがポストに入り、CHアンデルソンがつないでCFエルナンデスがシュート。DFがブロック。2分、今度はウェストブロミッチがOHセセニョンのドリブルから左に流し、左SHベラヒノがシュート。GKデヘアがセーブした。
 そして9分、右SHアマルフィタノがスルスルとドリブル。最後はCBファーディナンドまで抜いて、GKデヘアをかわすループシュート。何とウェストブロミッチが先制点を挙げた。だが12分、FKのチャンスにルーニーがクロス性のボール。エルナンデスが飛び込むが触らず、そのままゴールへ。マンUがすぐに同点に追い付く。
 13分、エルナンデスに代えてファンペルシーを投入。14分、左SBリッジウェルの縦パスを左SHベラヒノが落とし、CHムルンジがシュート。さらに16分、CKにCBオルソンがヘディングシュートを叩きつけるが、バウンドしてバーにはね返された。21分、アマルフィタノのFKはGKデヘアがナイスセーブ。
 そして22分、OHセセニョンがドリブルから縦に入れると、右SHアマルフィタノが落としたボールを左SHベラヒノがシュート。ウェストブロミッチが勝ち越しゴールを挙げた。その後はマンUが必死の反撃。23分にはフェライニを投入。だがナニやヤヌザイの攻撃は強引で個人突破を図るもの。左SBビュットナーとの連携を狙ってヤヌザイを投入したかと思ったが、いつしかナニと左右を入れ替わっている。マンUにあまり効果的な連携は見られない。
 40分、右SHナニのクロスをCHフェライニがシュートしてネットを揺らしたがオフサイドウェストブロミッチは43分にはCBにウルグアイ代表のルガーノを投入。3バックにして守備を固める。アディショナルタイムマンUの猛攻があったが、ウェストブロミッチが最後まで守り切り、2-1で勝利した。
 試合後のインタビューで香川の交代について聞かれたモイーズ監督は、「前半の流れを変えるために交代した」と述べた。だが結果は後半かえって連携がなくなり2失点。ゴールはルーニーの技ありゴールのみで後は個人突破が目立った。香川を残して左SBビュットナーを交代した方が流れはよくなったのではないか。またモイーズ監督の選手起用が裏目に出てしまった。香川もチーム内の厳しい戦いが続いている。このままズルズルと負け続けると、早いうちに監督交代も不思議じゃない。だが香川はただ戦うのみ。フェライニもまだチームにフィットせず、当分モイーズ監督の苦悩は続きそうだ。もっと香川を信頼すればいいのに。不安が采配に現れ、自ら隘路に落ち込んでいるような感じだ。