とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

イングランドはやっぱりイングランドらしい力のサッカーでポーランドを押し切る。W杯出場は決めたが、先は思いやられる内容。

 W杯欧州予選グループHはイングランドが勝点差1でウクライナをリードして最終戦を迎えた。ウクライナの相手はグループ最下位のサンマルノで勝利は確実。イングランドは絶対勝たねばならない状況で因縁のポーランドを迎えた。
 これまでもポーランドには同様のケースで勝利できずにW杯出場を逃すなど、何度も煮え湯を飲まされている。先発メンバーはルーニーとジェラードを除いては、W杯未出場の若いメンバーで臨んだ。
 前半8分、OHルーニーから左に展開。左SBベインズのクロスに左SHウェルベックが走り込むが、CBイェドジェイチクがクリア。直後のCKをGKシュチェスニーがキャッチすると、そのまま前線にフィード。CFロベルト・レバンドフスキが受けて長駆ドリブル。シュートまで至る。GKハートがセーブしたが、ポーランドにはドルトムントで活躍するこのR.レバンドフスキがいる。
 10分、左SHウェルベックの切り返しから右SHタウンゼントがシュート。GKシュチェスニーがナイスセーブ。イングランドは前節代表デビュー戦で大活躍したタウンゼントが相変わらず調子がいい。CFストゥーリッジがうまくDFを惹きつけては、両サイドから仕掛けていく。
 ポーランドも14分、右SHブワシチコフスキが右サイドをドリブルで上がり、クロスのこぼれをOHミェジェイェフスキから左に展開、左SHソボタがシュートを放つ。23分にもイングランドのCKをDFがクリア、ミェジェイェフスキがドリブルで上がり、クロスにブワシチコフスキがスルーしてDFを惹き付け、R.レバンドフスキがシュート。ポーランドは守備を固めて、レバンドフスキを中心としたカウンター攻撃で対抗する。
 26分、ジェラードのCKからCBジャギエルカがヘディングシュート。27分、右SHタウンゼントが中にドリブルで切れ込みシュートを放つもバーにはね返される。さらにストゥーリッジのシュートはGKシュチェスニーが正面で抑える。イングランドは個人技に頼る展開。だがシュートは悉く外し続ける。31分、CKからウェルベックのシュートも枠を外す。36分、ルーニーのシュートはGKシュチェスニーがナイスセーブ。
 このままスコアレスで終えるかと思った前半41分、イングランドが中央を攻め、はね返された後に左へ展開、左SBベインズのきれいなクロスに中央でルーニーがヘディングシュートを叩き込んだ。ようやくイングランドが先制した。
 後半に入り、ポーランドはCHマリウシュ・レバンドフスキに代えてクリフを投入する。さっそく1分、右SHブワシチコフスキのクロスにCHクリフがシュート。W杯予選敗退が決まって失うものがないポーランドが伸び伸びと攻めてくる。イングランドは6分、ジェラードのCKにCBケーヒルがヘディングシュート。GKシュチェスニーがファインセーブ。14分CHジェラードのミドルシュートは枠を外す。
 すると15分、右SHブワシチコフスキのスルーパスにR.レバンドフスキが抜け出し、GKと一対一、シュートを放つがGKハートが何とか身体に当て、DFがクリアする。その後も両者一進一退の展開。22分ルーニー、32分ストゥーリッジとミドルシュートを放つも、いずれもGKシュチェスニーがナイスセーブを見せて阻む。イングランドに連携した攻めは見られない。ただ個人技でシュートを放っていくのみ。
 時間が経過していく中、26分ランパード、37分ウィルシャー、41分ミルナーと投入。何とか1点を守りつつ、ベテランの力に頼るイングランドポーランドも動きが落ちて、有効な攻めが見せられない。そして43分、CHジェラードがドリブルでDFと競り合いながら仕掛けて技ありのシュート。終了間際のゴールで2-0。途中ヒヤヒヤしたものの何とか勝利し、イングランドがグループ首位、自力でW杯予選出場を決めた。
 ポーランドの守備が良かったとは言え、90分間、イングランドに攻撃の連携は見られなかった。まるでプレミアリーグマンUのゲームを観ているよう。ルーニーとストゥーリッジが何とかお膳立てをして、両SHが仕掛ける。その繰り返し。これではいかにもW杯本大会では苦しい。とは言っても他に策があるわけでもなし。ここはグループリーグで日本と同組になって、香川に鬱憤を晴らしてもらうのがいいかもしれない。予選突破したものの何とも晴れないイングランドのゲームだった。