とんま天狗は雲の上

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L・クラシコはベレーザが執念でレオネッサに勝利。IWCC出場へ2位を守る。

 伝統のベレーザ対女王レオネッサの戦いは、「エル・クラシコ」と名付けたと聞いて、当然、バルセロナレアル・マドリードの対戦を思い浮かべたわけだが、正式には「L・クラシコ」だそうで、ま、読みは一緒だけど。
 昨シーズンはなでしこ杯でベレーザが勝利するなど、両チームのゲームはレオネッサにベレーザ出身の選手が多いこともあって、やはり見逃せない。レオネッサはCB磯金、左SB中島、左SH高瀬を起用した他、いつものメンバーで組んできた。対するベレーザは高橋と木龍の2トップ。有吉を左SHで起用し、左SBには小林海咲が先発した。CBはベテランの岩清水と須藤。
 2分、右SB近賀のサイドチェンジから左SH高瀬がシュート。お互い中盤からよくプレスをかけていく。12分、チ・ソヨンのCKのクリアをCH澤がシュートするもGK曽山がセーブした。14分にはカウンターでベレーザが反撃。左SH有吉のドリブルからFW木龍がシュートする。
 次第にレオネッサが押し気味になってくる。だがベレーザもよく走ってよく守る。すると24分、右SH籾木のクロスをFW木龍が落とし、FW高橋のスルーパスにCH原が走り込む。ギリギリ追い付いてクロスに木龍が滑り込みシュート。流れるような攻撃からベレーザが先制点を挙げた。
 これでベレーザが勢い付く。右SH川澄と右SB近賀の日本代表コンビで作るレオネッサ右サイドの攻撃をベレーザの左サイド、左SH有吉と左SB小林海咲がよく戦う。そしてCB須藤が大活躍。よくカバーしてチャンスの芽を摘んでいく。42分、CHチ・ソヨンの長いスルーパスに左SH高瀬が走り込むが、GK曽山が飛び出しナイスセーブ。高い集中力でベレーザが守っていく。
 後半に入るとレオネッサが反撃の勢いを強める。8分、CKからCHチ・ソヨンのクロスに左SH高瀬がヘディングシュート。枠を外す。12分、左SH高瀬の縦パスを左SB中島が上がってうまく反転、シュートを放つがこれも枠に入らない。
 ベレーザは12分、FW高橋に代えて田中美南を投入。19分、右SH川澄のパスをCH阪口がカットするとパスを受けたFW木龍がカウンターのドリブル。最後は左に流してFW田中美南がシュートを放つもサイドネットに外す。しかしベレーザがアグレッシブな守備からショートカウンターで攻めていく。28分にはCB須藤の縦パスを受けたFW田中美南が低い位置から長いスルーパス。右SH籾木が抜け出しシュートを放つが、GK海堀が正面でキャッチ。
 レオネッサは21分、南山に代えて左SH田中陽子を投入すると、高瀬をFWに上げて攻めていく。29分、CHチ・ソヨンから右に展開、右SB近賀のクロスにFWゴーベル・ヤネズがヘディングでジャンプ。CB岩清水がよく競り勝ってクリアする。その後も32分チ・ソヨン、34分田中陽子ミドルシュートを放っていく。そして41分、チ・ソヨンのFKにFW高瀬がドンピシャの高いヘディングシュート。だがGK曽山がウルトラセーブ。ベレーザのゴールを死守する。
 さらに44分、右SB近賀からCHチ・ソヨン、左SH田中陽子とつなぎ、左SB中島がクロス。だが右SB近賀のシュートは枠に入らない。アディショナルタイムにはCH澤のスルーパスにFWゴーベル・ヤネズが走り込む。CB須藤がよく競って、さらにGK曽山が飛び込む。最後の最後まで戦って、そしてタイムアップ。リーグ戦では3年振り、ベレーザが2位を死守する勝利を挙げた。
 残り2試合。残りは暫定3位に浮上したベガルタLと吉備国際大。いずれも簡単な相手ではないが、この日のベレーザには絶対IWCCに出場するという執念が感じられた。