とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

オランダ相手に2点差を追い付くドロー。いや勝てるゲームだった、残念。

 遠藤、香川、柿谷を温存し、CF大迫、左SH清武、CH山口を先発させた日本。いや、温存ではなく、オランダ相手により守備力の高い選手を起用したということだろうか。FIFAランキング8位のオランダに対して、序盤は日本が攻勢をかける。
 1分、中盤でOH本田の落としをCH山口が拾い、OHファンデルファールトに倒される。まずは本田があいさつのFK。日本が積極的にプレスをかけていく。4分にはCH長谷部から左に展開、左SB長友のクロスにCF大迫がシュート。DFがクリア。5分、長友が起点に左SH清武が左サイドを走り込み、クロスのこぼれをCH山口がシュート。6分、CBフラールにプレスをかけて右SH岡崎が奪い、右SB内田が駆け上がる。中へのパスをOH本田が落とし、CH長谷部から左に展開。左SH清武のスルーパスに左SB長友が走り込みクロス。だが右SH岡崎が合わせ切れない。日本が攻勢をかけるが、シュートは枠を外し、チャンスを決め切れない。
 すると次第にオランダが日本のペースに慣れて、押し返してくる。11分、CH山口から右SB内田へのパスをOHファンデルファールトがカット。クロスに右SHロッベンが走り込む。CB今野が何とかスライディングクリア。だが12分、CHストロートマンからの長いサイドチェンジのボールを右SB内田がヘッドで落とすと、CB吉田とすれ違い、GK西川が飛び出す前にOHファンデルファールトが拾い、ループシュート。あっという間にオランダが先制点を挙げた。
 オランダは右に左に高速パスがピッチを切り裂き、ワイドに攻めて日本の守備が追い付かない。20分には左SHレンスのクロスに右SHロッベンがヘディングシュート。23分、CHストロートマンの長いスルーパスに左SHレンスが抜け出すが、右SB内田が追い付いて後ろから足を伸ばしてクリア。汚名を返上する守備。31分には右SB内田が右SH岡崎とのワンツーからドリブルで駆け上がり、クロスにCF大迫がシュート。DFがブロック。
 34分、OHファンデルファールトのパスをCHストロートマンが落とし、CFシーム・デヨングが右に振って右SHロッベンがシュート。GK西川がナイスセーブを見せる。しかし38分、左SHレンスがクロスを入れると、OHファンデルファールトが胸トラップから右サイドに高速パスを通す。これを右SHロッベンが受けて中に切れ込み得意のミドルシュート。これが決まり、オランダが追加点を挙げた。
 力の差を感じるゴール。だが、日本はそれに臆さず反撃する。40分、右サイドを右SH岡崎が抜けて、クロスにCH長谷部がミドルシュート。そして44分、CBフラールからOHファンデルファールトへのパスにCB吉田がプレスをかけ、右SH岡崎が拾ったボールをCB吉田が縦に入れる。CH長谷部がプレスをかいくぐって前を向くと、そのまま前進。左に流してCF大迫がシュート。前半終了間際、日本が1点を返して後半に期待をつなげた。
 すると後半早々、清武と長谷部に代えて、左SH香川、CH遠藤を投入する。オランダはCHナイジェル・デヨングに代えて左SBヴィルムスを投入。ブリントをCHに回す。6分、OH本田のループ気味のスルーパスを左SH香川が胸で受けてシュート。GKシレッセンがセーブ。7分、CH遠藤の縦パスを左SH香川が落とし、遠藤の縦パスにOH本田がシュート。バーに当てる。香川と遠藤の投入で一転、後半は日本がペースを握り出す。
 10分、GKにCF大迫がプレスをかけ、CBフラールへのパスに右SH岡崎が競り合ってゴールに迫る。11分には左SB長友が中に絞ってミドルシュート。わずかにポストの右に外す。そして14分、CH遠藤から右に展開。右SB内田から右SH岡崎、OH本田とつなぎ、内田のスルーパスをCF大迫が落として本田がシュート。ゴール右、GKニアサイドを抜いて、日本が同点に追い付いた。内田が嬉しそう。見事なパス回しでオランダを翻弄した。
 その後も日本がペースを握る。22分、右SH岡崎を起点に右サイドを右SB内田が駆け上がり、クロスに香川がDFをかわしてシュート。だがGKシレッセンのファインセーブで防がれる。オランダは24分、シーム・デヨングに代えて左SHデパイを投入。レンスをCFに回す。日本も28分、CF柿谷と左SB酒井高徳を投入。
 32分、GKシレッセンからのフィードを左SHデパイが受けてドライブをかけたミドルシュート。落ちるボールにGK西川がいったんはこぼすが、何とか抑える。そして33分、中に絞った左SH香川のスルーパスにOH本田が右に走り抜け、DFを惹き付け空いたスペースに柿谷が走り込み、シュート。だがわずかにポストの右。最大の勝越しのチャンスを逃してしまった。
 34分にはOH本田の縦パスに左SH香川がポストになって、こぼれ球を左SB酒井高徳が中に戻すと、CF柿谷が落としOH本田がループシュート。わずかに枠に入らない。その後も日本がしっかり前線からプレスをかけてオランダを押し込み、守ってもCB吉田や今野が積極的にパスをカット。CH山口のプレスもよく効いて、後半は日本が圧倒した。中でもCB吉田が攻撃の組立てにも積極的に参加している姿が印象に残った。
 ゲームはこのままタイムアップ。これまで勝ったことにないオランダに2点差を追い付いてのドローで終えた。大健闘。いや終わってみれば、勝ちたかったゲーム。柿谷のシュートが惜しかった。もっともオランダはエース、ファンペルシーをケガで欠き、後半の攻勢もCHナイジェル・デヨングが交代した後のこと。今度はこの二人が健在な状態でゲームをしたい。W杯での再戦はあるのだろうか。その前に次はベルギー戦。今度もどんなサッカーを見せるのか、期待が大きく膨らんだ。