とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

取っては追い付かれ、取っては追い付かれの末に、アディショナルタイムのゴールで勝利。面白いと言えば面白いんだけど、こんなサッカーをやっているからグランパスもレイソルも11位・12位にいるんだろう。

 11位グランパス対12位レイソルのゲーム。レイソルナビスコ杯では優勝したものの、リーグ戦は12位。その最大の要因は負傷者が多かったこと。このゲームもレアンドロ・ドミンゲスクレオが負傷で欠場した。守備では鈴木大輔とキムチャンスも不在。対するグランパスは玉田をベンチに置いて永井が先発。今シーズンで退団の田中隼磨、阿部、増川も先発。ほぼフルメンバーと言ってよい。
 4分、レイソルの右WB太田がドリブルで上がって右に流し、CF工藤のクロスにFW田中順也が追い付いて戻すが、GK楢橋が抑える。13分、右WB太田のクロスにCB闘莉王のクリアのこぼれをCF工藤がシュート。フリーだったがふかしてしまう。
 グランパスがパスを回して隙を窺うが、レイソルがパスを奪ってショートカウンター。次第にレイソルグランパス・ゴールに迫るシーンが増えてくる。それでも17分、グランパスも決定的なチャンス。FW永井のクロスをCFケネディがきれいに落とし、小川が飛び込むが空振り。せっかくのチャンスも活かせない。お互いチャンスをつぶし合うバタバタしたゲーム。と思っていたら19分、左SH藤本の大きなサイドチェンジを右サイドで右SH小川が受けて、切り返してシュート。CB渡部の足元を抜いてゴールに突き刺さる。グランパスが先制した。
 その後もグランパスが攻勢をかける。24分、左SB阿部、左SH藤本、右SH小川と短いパスをつないで、CFケネディがドリブル。左に流し、FW永井のクロスをCFケネディが落とす。だがレイソルのDFがクリアした。レイソルも直後、左WB橋本のクロスにCF工藤が抜け出しフリー。だがシュートはまたも枠の外。工藤がこのゲーム2度目の免機。31分にはCB増嶋からのフィードをFW田中が落とし、右WB太田が抜け出してクロス。GK楢橋がいったんはセーブするが、クリアボールをFW狩野が落としてFW田中順也がシュート。GK楢崎がファインセーブで弾き返した。
 グランパスは28分、35分とクロスボールにFWケネディがヘディングシュート。28分にはCB増川がパスカットから前に蹴ると、FW永井がドリブル。FWケネディとのワンツーでさらに抜け出しシュート。だがGK菅野が飛び出し身体に当てる。こぼれ球を左SH藤本が狙ったが、シュートは当たり損ねでゴール前でクリアされた。
 グランパスが1点リードをしているものの拙攻を続ける。すると41分、CB近藤のフィードを左WB橋本がヘッドで落とし、FW狩野が受けて駆け上がってクロス。CF工藤が受けてさらに切れ込みクロスに右WB太田がシュート。これが決まり、前半のうちにレイソルが同点に追い付いた。全くお互い拙攻合戦のようなゲームで1-1と前半は同点で終わった。
 後半4分、CB闘莉王の縦パスをFW永井がつなぎ、FWケネディの落としにCB闘莉王がスルーパス。永井がDFと競り合い抜け出してシュート。だがGK菅野が抑えた。6分にもCHダニルソンがDFの包囲をかわしてドリブルからクロス。FW永井がヘディングシュートを放つが、枠を外す。だが後半に入りグランパスの圧力が強くなる。闘莉王が積極的に前に出てくる。
 レイソルは後半もカウンター。9分、FW狩野のドリブルから左に流し、FW田中がシュート。だがCB増川がスライディング・ブロックした。11分、グランパスも負けずにカウンター。CFケネディがドリブルで持ち上がり、CHダニルソンから左SH藤本がシュート。そして14分、その藤川に代えて玉田を投入する。フォーメーションは永井を左SHに下げて、玉田をOHに起用。
 だがまだポジションも定まらないうちにリスタート。SH小川を起点にOH玉田がさっそく仕掛ける。DFに当たりこぼれたボールを小川が拾うと、SH永井のスルーパスにSH小川が飛び出しシュート。あっという間にグランパスが突き放した。
 19分には左SB阿部のフィードに左SH永井が抜け出し、クロスにOH玉田がシュート。DFがブロックする。直後、レイソル田中順也に代えてジョルジ・ワグネルを投入。さらに25分にはCH栗澤に代えて茨田。グランパスは27分、田口に代えてダニエルを投入。3バックかと思ったが、CHの位置に入る。闘莉王の攻撃参加に備えた守備の強化か。
 しかし28分、そのCHダニエルからCH大谷がボールを奪い、ワグネルがミドルシュート。わずかにポストの右に外れた。グランパスも32分、小川のCKにCFケネディがヘディングシュート。しかしマークが厳しい。なかなかゴールに飛ばない。そして36分、DFのクリアがCH茨田に渡りそうになったところをOH玉田が下がって足を伸ばす。しかしそのボールがCF工藤へのナイスパスになって反転シュート。レイソルに同点に追い付かれてしまう。
 39分、小川のFKにCFケネディがヘディングシュート。だがまたも枠に飛ばない。42分には左SB阿部のクロスに左SH永井が飛び出すが、GK菅野が抑える。44分、CHダニルソンボレーシュートグランパスが押し気味だが、レイソルの攻撃も鋭い。というかお互い守備がルーズで攻め合う展開。どちらに得点が入ってもおかしくない。が、たぶんこのままドローだろうと思いつつアディショナルタイムに突入。
 そしてアディショナルタイム3分、CHダニエルが慣れない足つきでドリブルを始めると、OH玉田が受けて持ち出してシュートをしようとした長いトラップをCHダニエルがシュート。これが決まり、グランパスが勝ち越しゴール。そしてそのまま3-2でグランパスが勝利した。
 ストイコビッチ監督退任まであと2ゲーム。退団が決まった阿部やダニエルも含め、このメンバーで戦うのもあと2ゲーム。残りゲームを悔いなくプレーしようという気持ちが勝利を呼び込んだ。だがグランパスらしいと言えばそうだけど、やはりこんなサッカーだから中位に低迷してしまうんだろうな。とは言っても今さら仕方がない。まずは残り2試合をしっかり楽しむことにしよう。